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白姫
白姫 sirahime
性別女身長150
伝承民話『白姫伝説』
参考文献信濃奇勝録・大沼池の白竜・白姫と竜
信濃の殿様の娘であった白姫は、遠い国の殿方から求婚されるほど麗しく、器量の良い娘でした。
ある日、殿様は白姫をともなってお花見に出かけました。
その花見の宴の最中、白姫の前に一匹の白い蛇が現われました。
「宴の楽しさにつられて出てきたのだろう」
殿様は上機嫌で「姫、あの蛇にも酒盃をあげてやりなさい」と娘に勧めました。
「はい。どうぞ召し上がってください」
姫は蛇を怖がらずに、酒盃を白蛇の前に差し出しました。
蛇は嬉しそうにそれを飲み干すと、去っていきました。
その後、この殿様のところに一人の立派の若侍の青年が訪れました。
「私はあのお花見の宴の時、白姫からお酒をいただいた者です」
殿様は彼の話に驚きました。
若者は、自分は志賀山の大沼池に棲む白龍だったのです。
白蛇に化けて散策していたところ、花見に来ていた殿様一行と出くわした龍は、酒を飲ませてくれた白姫の姿が忘れられないと言うのです。
「姫をさらうのはたやすいことですが、それでは人の道理に反しましょう」
「ゆえにこうして伺いに参りました。白姫をぜひ妻に貰いたいのです」
しかしこの求婚を、殿様は断わりました。
人でない者に、大事な娘を渡せなかったのです。
しかし、龍は諦めきれずその後も毎日毎日、殿様もとを訪れました。
城を厳重に警備しても、阻もうとしても龍は必ず殿様の前に現われました。
そして、龍の熱心な姿に、いつしか白姫は龍に心惹かれていきました。
殿様は部下と相談し、龍を試すと嘯いて罠にかけました。
「よくも嘘をついたな」
傷つけられた龍は龍は激怒すると本性を現し、たちまち天へと駆け昇ります。
その夜から、何日も何日も激しい嵐がやってきました。
あちこちで洪水がおこり、民が水害に苦しむ地獄のような光景となってしまったのです。
白姫はこれを見て、矢も盾もたまらず外へと駆け出しました。
「私はあなたのところへ行きましょう。だから嵐を鎮めてくださいませ」
その言葉を境に嵐は止み、たちまち龍が下りてきました。
白龍は白姫を乗せると再び天にかけのぼっていきました。
彼女達はその後、山頂の池で白姫と暮らすようになったといいます。
室町時代より伝わる『白姫伝説』の中心人物。信濃を統べる殿様の娘。
水害を引き起こした竜蛇と婚礼の儀を結び、儀式のために清めた銀髪と刀を使い竜を退治した。
――あるいは水害を止めるため、荒ぶる竜と婚姻し、その身を供物にした娘とも。
数多ある可能性の道半ばの彼女は、白無垢を纏い、いずれ訪れる婚礼に備えている。
彼女は婚礼や龍退治に挑む側面が強く強調された物語の登場人物。
楚々とした言葉遣いと見た目の女性ながら婚礼や恋愛に強い関心を抱いている。
白姫 sirahime
性別女身長150
伝承民話『白姫伝説』
参考文献信濃奇勝録・大沼池の白竜・白姫と竜
Profile
白姫伝説
むかしむかし、信濃の国に白姫という美しい姫がおりました。信濃の殿様の娘であった白姫は、遠い国の殿方から求婚されるほど麗しく、器量の良い娘でした。
ある日、殿様は白姫をともなってお花見に出かけました。
その花見の宴の最中、白姫の前に一匹の白い蛇が現われました。
「宴の楽しさにつられて出てきたのだろう」
殿様は上機嫌で「姫、あの蛇にも酒盃をあげてやりなさい」と娘に勧めました。
「はい。どうぞ召し上がってください」
姫は蛇を怖がらずに、酒盃を白蛇の前に差し出しました。
蛇は嬉しそうにそれを飲み干すと、去っていきました。
その後、この殿様のところに一人の立派の若侍の青年が訪れました。
「私はあのお花見の宴の時、白姫からお酒をいただいた者です」
殿様は彼の話に驚きました。
若者は、自分は志賀山の大沼池に棲む白龍だったのです。
白蛇に化けて散策していたところ、花見に来ていた殿様一行と出くわした龍は、酒を飲ませてくれた白姫の姿が忘れられないと言うのです。
「姫をさらうのはたやすいことですが、それでは人の道理に反しましょう」
「ゆえにこうして伺いに参りました。白姫をぜひ妻に貰いたいのです」
しかしこの求婚を、殿様は断わりました。
人でない者に、大事な娘を渡せなかったのです。
しかし、龍は諦めきれずその後も毎日毎日、殿様もとを訪れました。
城を厳重に警備しても、阻もうとしても龍は必ず殿様の前に現われました。
そして、龍の熱心な姿に、いつしか白姫は龍に心惹かれていきました。
殿様は部下と相談し、龍を試すと嘯いて罠にかけました。
「よくも嘘をついたな」
傷つけられた龍は龍は激怒すると本性を現し、たちまち天へと駆け昇ります。
その夜から、何日も何日も激しい嵐がやってきました。
あちこちで洪水がおこり、民が水害に苦しむ地獄のような光景となってしまったのです。
白姫はこれを見て、矢も盾もたまらず外へと駆け出しました。
「私はあなたのところへ行きましょう。だから嵐を鎮めてくださいませ」
その言葉を境に嵐は止み、たちまち龍が下りてきました。
白龍は白姫を乗せると再び天にかけのぼっていきました。
彼女達はその後、山頂の池で白姫と暮らすようになったといいます。
室町時代より伝わる『白姫伝説』の中心人物。信濃を統べる殿様の娘。
水害を引き起こした竜蛇と婚礼の儀を結び、儀式のために清めた銀髪と刀を使い竜を退治した。
――あるいは水害を止めるため、荒ぶる竜と婚姻し、その身を供物にした娘とも。
数多ある可能性の道半ばの彼女は、白無垢を纏い、いずれ訪れる婚礼に備えている。
彼女は婚礼や龍退治に挑む側面が強く強調された物語の登場人物。
楚々とした言葉遣いと見た目の女性ながら婚礼や恋愛に強い関心を抱いている。
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