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火と旅する
ヴァイツェ・フェーン  Weize Fern
Profile
世界が人の願いを叶え、超常的な力を与えることのある世界の出身。
見た目は14歳程度。銀髪赤眼。
鍛冶屋の家に生まれたが、村のシスターの姿を見て憧れてもいた。
大好きなのは家族、特に姉。ずっと、ずっと一緒に居たい程。

彼女は、純粋な少女らしさと、無垢とは程遠いズレを内包する。


シスター服は何処かで仕入れた物。勿論修道女ではないのだが、其れらしい振る舞いはこなせてしまう。


貴方が血の臭いに敏感であれば、彼女には数多の血が染み付いていることが容易に分かるはずだ。
その中には、彼女自身の血も含まれている。


『吸血鬼』一般的な伝承である吸血鬼と、この少女はとても良く似た特徴を持つ。
体液を啜ることによって快楽を生み出す牙。
意志あるものを魅了し、従わせる魔眼。
そして、不老不死にして強靭な身体――『時間固定の呪い』。
この少女は、『吸血鬼』と呼ぶに相応しい人間である。


『時間固定の呪い』彼女の身体は、彼女が永遠を願った呪った肉体的時間で固定されている。
ある程度の時間が過ぎるか、彼女の命に危害が加われば、固定された時間まで巻き戻される。
また、彼女が望むタイミングで巻き戻すことも可能である。
肉体は巻き戻るが、記憶までは巻き戻らない。また、毒への耐性を獲得したまま巻き戻ることもある。
この画廊において、自身に関わっているであろう伝承を『自分は時間を巻き戻せる』と拡大解釈し、他人を巻き込む形でその力を顕現することもある。が、効果としては一時的な傷が癒える程度。


『永遠を願う少女』少女は永遠を願いました。
自分だけでなく、姉ともずっと居られる、小さな家庭を願いました。
けれど、世界が叶える願いは個人だけ。
姉の願いまで妹の一存で叶えることは出来ません。

だから、少女は願いました。
この、血を啜られる快楽と、意思を従わせる魔眼と、永遠の身体を備えた『吸血鬼』に私も成りたいと。


『永遠を呪った少女』少女は永遠を願い呪いました。
自分だけでなく、姉ともずっと居られる、小さな家庭を願い呪いました。
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■■■い■■■■■■■■■■■■■■■■■■。

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…………


……


...





違うわ。


私は、そうじゃない。


永遠を願い、固定された時間へと巻き戻る『呪い』を得て、変わること等最早無い。
そう、思っていた――思い込んで、いた。


この画廊に灯された命の火を受け継いで、少女の物語人生は、漸く動き始める。


PL向け情報少々際どい発言をする傾向にあります。苦手な場合は一言下されば直接は使わない様に対応します。或いは距離を置いてください。
色々ロールフリーとなっていますが、不安な場合はご一報いただければ。ロストはしません。
PL:でんきうに(@ ElektroSeeigel)

大半のイラスト・アイコンは募霧咲夜さんに、蝋燭をもったイラストはアサクタさんに依頼して描いて頂いたものになります。感謝。



『永遠を願う少女』少女は永遠を願いました。
自分だけでなく、姉ともずっと居られる、小さな家庭を願いました。
けれど、世界が叶える願いは個人だけ。
姉の願いまで妹の一存で叶えることは出来ません。

だから、少女は願いました。
この、血を啜られる快楽と、意思を従わせる魔眼と、永遠の身体を備えた『吸血鬼』に私も成りたいと。



少女は、永遠を嘆きました。
『吸血鬼』足り得る程の強く歪んだ願い、そして適正を持つ者が非常に稀な存在であり、彼女の家族はそうではありませんでした。
両親も、姉も。自分とは、違ったのです。
そして、家族の血で喉を潤してしまった事を、ずっと背負い続けて生きていかなくてはいけないのです。
小さな幸運は、姉だけはまだ生きていること。
そして、『吸血鬼』を受け入れるつもりがあるということです。
しかし、『吸血鬼』は受け入れることができませんでした。
愛する家族に、姉に危害を加えてしまった事を。


少女は、永遠に逃げ続けました。
悪い事をしたと、分かっているのに。分かっているからこそ。
自分には、罰が下るべきなのだと。
自分が、悪い子だと分かるようにすべきだと。

それでいて、覚えてしまった快楽からは、逃げられませんでした。




……そうして、永遠というには短すぎるが、少女が擦り減っていくには十分な時間――10年が経とうかという頃。

少女は、何時ものように外の世界に出て。
知らない事ばかりながらも、全力で周りを明るく照らし、生きよう自分の存在を証明しようとする炎に出会いました。


再起の灯私は、まだ、生きることができるのね。
だから、まずは――造らなきゃ。語り手が、炎を灯す為の道具を。
創る描くのではなく、私の手で。
刃物じゃないけど、鋳造はずっと見てきたわ。出来ない訳、無いわよね？


永遠の願い
ヴァイツェ
「それは一つの火の物語」
 

 
 
 
 
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