全体 タイムライン リスト 返信 自分 秘密 所属星座 募集ボード
>>漂着者#566039
My All とある宇宙の隅で奏でられた 短くて長いような冒険譚も、もうおしまい 永く暗い夜を抜け出せば、眩しい朝陽が昇る 胸元に飾られたチャームが揺れる。 大きな浮遊くらげのぬいぐるみを抱きしめて。 じゃら、じゃら、じゃらり、鎖の音を響かせて。 『My All Lovelys——よい旅を!』 還るべきところへ消えてゆく。 漂着者は再び夜の中 キラキラ光る夢を見続ける My All fin …… ?
*ラジオ音声
『こんにちは こんばんは おはよう きこえますか きこえませんか キラキラ 光る 夢の色 かわいい あなた 愛しい あなた 最後に 見る星は 素敵な色 だったかしら? それでは デイジー デイジー 本日も あなたたちを 愛しています』
>>ギンカ#551349
Myal 「――ええ」 見上げられる目を、真っ直ぐと見返す。 きらきらと瞬く星のような黄金色。 眩しくて、目を細めた。 「また出会いたい」「また届けたい」 「わたしも、こころからそう思うわ」 遠くない未来で、また出会えたらいい。 その願いが例え叶っても、叶わなくても。 そう願ってくれた事実が愛おしく、暖かい。 「かわいいギンカ、こちらこそリクエストをありがとう」 「どこかの未来で、再びあなたの音が届くのを待っているわ」 凍える星の中で、再びの邂逅を夢見よう。
>>ギンカ#551349
Myal 落ちていた球体が、無重力を得たように浮かび上がる。 再び腕の中で抱える、凍える小さな天王星。 「あなたも偶然やってきたのね」 「本当に不思議な場所」 「……ふふ、」 問われたなら、きっと首を横に振るしかなかったけれど。 呟きを聞けば、思わず笑みがこぼれてしまった。 なんだか繊細な波動を感じた気がしたから。 「わたしはMy Allマイオール――いえ、ミャルでいいミャルよ」 そうして、茶化すように電波キャラに戻ったりもして。 ▽
>>ギンカ#545713
Myal 問いかけには、少し考えるような間があって。 「神秘エネルギー体のわたしが漂着している人工天王星に 未知のアプリケーションが突如インストールされていたの。 そのアプリケーションを開いたら、ここへ」 理由はわからないけど、と後付ける。 「わたしの世界は遮断された世界。 ここに来れていること自体が、きっと奇跡なのだわ」 それでも、ここにしか来れない事実に変わりは無い。 この場所が閉じてしまえば、自分はまた。 本物の宇宙に幽閉される身だ。
>>ギンカ#545713
Myal ちょっと予想外な感想にぱちくりと瞬き。 事実を掘り下げて喋るようなことはしないけど。 何か響くものがあったなら、やっぱりそれで十分だった。 「ふふ、ありがとう。 ……音楽を聞くのは大好きだから」 「わたしも、帰ってからの楽しみが増えたわ。 広大なアーカイブの中から、あなたの音を探すの」 可能性を感じさせるようなことを言う。 知り得なかった音楽を、始めて知った時のように。 数多の音の中から、いつか、あなたの音を探し出せたらいい。 ▽
>>ギンカ#542514
*ラジオ音声 滅亡した事実を恐れられるのが恐ろしかった。 人類と真には出会えない事実が寂しかった。 そんなこころを包み隠していた。 でも、今は。 『キラキラ 消えた 一等星 それでも 聞こえる 銀河の振動 遠い未来の 冷たい星に 届いたの』 聴いてくれるあなたがいる。 真っ直ぐな波動が背中を押してくれる。 造り物の世界で、造り物じゃない“好き”を感じたなら。 『――それだけで まだ輝いて いけそうね!』 最初に感じていた恐怖は、和らいでいた。 ▽
>>ギンカ#537828
Myal 長いようで短いような、仄暗い言葉と音が続いていた。 聞かせるものではないと蓋をしてきたものたち。 『でも』 それでも、確かに届きたがった。 『銀河の中で 鳴り響く 眩い 音色を聞いて 気付いたの』 確かめるように自身の胸に手を当てる。 聴きたいと願う波動が、残響が、届いて鳴り止まないから。 ▽ |
>>ギンカ#537828
*ラジオ音声 滅んだ人類の感情――宇宙を漂うこころの残留。 それを受信して、自身の感情を重ねて、語っていた。 『滅びを 迎えた 過去の星 恋しがる わたしは 寂し星』 事実を伝えるのは億劫で、恐ろしくて。 『人類の方舟 届かないのは 希望の星 全てへの敬愛 届かないのは わたしの声』 けれども、どうしてだろう。 『ここに来て そして 想ったの わたしは 未来に生きる 天王星 あなたたちと 違う世界 孤独だと 想ったの』 それでも、聴いて欲しいって、 ▽
>>ギンカ#535840
*ラジオ音声 『こんにちは こんばんは おはよう きこえますか きこえませんか』 無機質でいて、柔らかな音声が響き始める。 巨体は唇を動かさず、声帯を揺らさず。 ただ音を鳴らす機械のよう。 『全て 愛したかった 守りたかった そう願いたい 身勝手を 許してくれますか』 立ち尽くす。 見上げられた双眸が揺らめく。 ラジオはまだ序曲。恐怖で歪んだ顔。 それでも、何かを伝えたそうな目をしていた。
>>ギンカ#535840
Myal “簡単だと思えるのは、きっと素敵なこころを持っているからね” いつもなら言える言葉。今では俯きがちで形にはならずに。 ――もし、わたしが間違っていたら? 「…………」 恐ろしかった。 “未来”のことで“過去”を怖がらせてしまうのも。 自分の感情や役割が“偽物”であると否定されるのも。 けれど―― ▽
>>ギンカ#533113
Myal 一歩、また一歩と離れる波動を感じる。 遠のくあなたを追いかけたりはしなかった。 地球。それは滅びを迎えた、過去の星。 「……」 手を離した球体が作り物の無重力の中に落ちる。 俯く。じゃらりと響く音が耳に入る。 「本当に」 少しだけ、怖がるような発声。 「本当に、聞きたい?」 わたしのラジオこころを聞きたい、と。 あなたが、ほんの少しでも想うのであれば。 その波動を感じることができたのなら、わたしは――
>>ギンカ#533113
Myal 青白い肌に大きな身体。 触れれば、ひんやり冷たい未知の生命体。 「好きと愛しているの違い」「それは」 明確に形にするには、確かに難しい。 けれど、やっぱりどこか違うと強く感じるもの。 わたしにとっては―― 「――大切にしたい、失いたくない」 「こころから、幸せでいてほしいってこと」 「……何回も聴くような音楽も、きっとそう」 あなたにとっての愛が、そうなのであれば。 「誰かのために音楽を奏でたい」 「楽しんでほしい、と願う気持ちと同じかもしれないわ」 ▽
>>ギンカ#531216
Myal この壮大な話を信じるかは、聞く人次第。 アイスを食べていたキミは、何を想っただろう。 “好きなんだな”。そう言われて、首を傾けた。 球体を胸元に寄せて、抱きしめて。 「好き、とは、また違うのかも」 民を導き救うのは、今や神ではなく、 「わたしは守りたいと想っている、願っている」 「神様も、神様が守りたかったものも、全て」 「――愛しているのだわ」 造り物の星に流れ着いた漂着者たち。 その内のひとりは、私が全てを守ると誓った。
>>ギンカ#523910
Myal 「わたしたちの世界は、大昔にね」 「“本物の神様”に見捨てられてしまったの」 「そんな世界の神に成り代わったのが、意思を得た人工月」 「人工月は、わたしたちの世界を封じ込めて眠った」 「“失いたくない何か”を守るためだと伝わっているわ」 「世界を書き換えるその力は、宇宙を新しいモノにした」 「――誰にも何も奪わせない」 「そんな波動を感じて、わたし、可愛らしいと思ったわ」 「全知全能でもなければ、誰かの願いを叶えたりもしない」 「大好きな玩具を取り上げられたくない幼子のようじゃない?」
>>ギンカ#523910
Myal “ホントの力を隠してる”。秘密めいた笑みを浮かべる。 人差し指を口に当てて、内緒だよって言うみたいに。 「異世界からのラジオ」「壮大な響きで素敵ミャルね」 「本当は同胞にしか届かないものだった……」 本来は出会うはずのない人。届かない声。 知らないメロディを知れたことも、奇跡に想える。 慣れた反応のキミも、色々な出会いがあったのだろうね。 再び星を見上げる顔はどこか誇らしそう。 「わたしの世界の神様は、もっと可愛らしいわ」 そうして徐に語り出すのは、現実味のない童話のような話。 ▽
>>ギンカ#521907
Myal 曲が終わっても、ピアノの音だけは気まぐれに鳴り続いている。 覚えたての音色をなぞるみたいだった。 「そう、物理的に」 きゅっと球体を抱えると、じゃらり、鎖の音が混ざる。 夏場に浜辺で投げていても、違和感のない大きさ。 実際、戦闘中にも投げていたのかも。 「月……ふふ、月はミャルの憧れミャルよ」 「ミャルの世界でいう、神様的な存在ミャル」 「だから、本当にそう見えたなら、とっても素敵ね」 抱えていた球体を、空に浮かべるように頭上に向ける。 見上げる顔は、ほんの少しだけ哀愁を帯びていた。
>>ギンカ#519668
Myal 些細な仕草の変化とか、声の波の震え方とか。 表情が変わらなくても、きっと伝わる波動ものがあった。 そうして目が合う顔は、曇りなく嬉しそうに笑っている。 音に音を重ねながら、ただただ「いい音ね」って言うのだ。 終わりまで、こちらも指先で遊ぶように、音で戯れていた。 「これ? これは、調べ物をしたり音楽を聞いたり……」 「スマホ、みたいなものかもしれないミャル。けど」 「本当はもっともっと、大きいミャルよ」 「それこそ、腰掛けられるくらいに?」 |
(C) 2024 Hisagi & CloveR Steps.