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廿_廿
「勝ちました」
廿_廿
一緒に切磋琢磨していきましょう、ねこちゃん……
>>ゼム#409241
廿_廿 「ええ~!?自覚なかったんですか!? それって結構問題だと思うんですけど!」 作り物の尻尾を揺らして、エフェクトを目いっぱいだして、 視界的にうるさく抗議を始める。無視していいやつ。 「あのね、一つ勘違いしちゃいけないんだけど。 私は一言も"オッケーします"なんて答えてないんだからね? 気が早いっていうのは……もっとこう、 然るべき積み重ね、然るべきムードを経てで…… ああでも、今君はそれを約束してくれたのか」 「……ふふ、楽しみにしてますね。今後のことも」
>>ゼム#408842
廿_廿 「ふふ」「それは」 顔を向ける。声にはまた抑揚がつきはじめて。 「ちょっと気が早くありませんか?」 「飽きたらちょっと離れるぐらいは、 私も君も、してもいいと思うけどな」 そして少しだけ、座りながら距離を詰める。 嫌気がさすまでは。今約束できるのはその程度だ。 「遊びもたまには休憩しないと、疲れちゃいますからね。 だから、そんな永遠ずっとなんて言葉は…… 女の子や猫に軽々しく約束しちゃったら大変ですよ」
>>ゼム#407605
廿_廿 「誰かと同じものを見て、同じものを覚えて。 ゲームについてでぐらいしかしたことない。 まして、隣に誰かいるなんて……一度もなかった」 ついさっき会った時軽く触れた"素敵なこと"のリフレイン。 話す内容なんて、通話で聞き流すぐらいのがちょうどいい。 「持って帰ることの話は置いといて、自信を持ってください。 私はゼムとのひと時がいつでも楽しいのだから、 言ってもないことに予め謝る必要はありません」 「仮に私が君をクソゲーに付き合わせても、謝らないからね」
>>ゼム#407605
廿_廿 「なぜそんなことを仰るんですか?」 「私は・・つまらないとは言ってないのに」 「……あ、私を楽しませられている自信が無いとか?」 景色を見ているなら。明るいそれではなく、 どこか平坦な声色が隣から問いかけてくる。 「私はね。本当に、友達が少ないの…… って話は最初の方にしましたっけね。 ネット上のフレンドに数人いて、それくらい」 「君も含めて。指で数えられるほどです」 ▽
>>ゼム#405060
廿_廿 「勿論、そうですね。仮にそうした場合、 ゼムの負うべき責任は多すぎます。 それを押し付けるのもまた……私の望むところじゃない」 同じように景色を見つめる。 対照的に口は饒舌に。真剣さは、ほんの少しだけ。 「与太話の一つとして受け取っておいて。 所詮ぜんぶ、もしも話に過ぎないのだから」 「ふふっ、とはいえ……夢のある話をしたかったのに、 なんだか真面目なテーマになっちゃった。 デートを受けた側としてはあんまり良くなかったかも」
>>ゼム#402907
廿_廿 「──いいえ・・・?」 君自身の生活が、の辺りでふと呟く。 それはない、と。だからその点は気にしなくていい、と。 「私の暮らしは、場所を移したところで殆ど変わりません。 それだけ……語るも味気ない生活です。 だから、ラッピングだけでも煌びやかになればいいなって、 このゲームの攻略のモチベーションにしているもので」 「クリアできるかどうかが決まった訳じゃないのはそうかも。 その点で言うと私はちょっと先走りすぎだなあ……」
>>ゼム#399297
廿_廿 「大人しく『会えなくなっても』というのは意外でした。 ……ふふ、やっぱり噂は噂、だからですかね」 「きっと君には君の世界があって、暮らしがあって。 大きく夢を描くには、現実がちらついて仕方ない」 思わせぶりなことを言って笑った。 ほんとは自分も。叶わないのだろうなとは思っているけど。 「……仮に、世界ごとは持ち帰れないとして。 会える場所を。このゲームの一部分を。 ───あるいは、私自身とか。それらを、 持ち帰ってみたいな~と言ってみてもいいのに」 「ナンパだからってこの星夜の関係でさよなら、 なんていうのは少し味気ないものだから」
>>ゼム#399256
廿_廿 「そっちが分かるなら呼び止めてくれてもいいんですよ? 私からは絶対にわかる、なんて夢のある話は言えませんし」 「……とはいえ、会える確率というのは、 それもまた夢の話でありそうなのが残念ではありますけどね。 私たち、リアルでどれだけの距離が離れてるかわからないし…… 連絡先だけ残しておけば、チャットぐらいはできるでしょうが」 こうして並んで景色を見る日を現実で迎えるには、 乗り越えなくてはいけないハードルが多すぎる。 「大事にしませんとね。電脳で生きるこの一瞬一瞬を」 |
>>ゼム#399213
廿_廿 「そうですね!流石に世界は持ち帰れないので…… アバターを二つ、自分のものにしちゃいます。 そうすれば少しは外出の気分もよくなるでしょうしね~」 冗談半分の空気感を続けて空想を描く。 「……ちょっと格好が派手かな。でも、 少なくともゼムのよく知るこの見た目のままでいられる、 その記憶ごと私は持ち帰れるんですよ」 「報酬として受け取るには、この上なく素敵な話です」
>>ゼム#399119
廿_廿 「ふうん……? えへへ。私のこと、アバターでしか知らないのに」 「あるいは、だからこそなのかもしれないですね」 理想だけが見えるから。そんなことを考えつつ。 それでもやはり、厭だとは思わないのだ。 「はい、お隣失礼しますね」 とん、とん、と独特なステップで歩き、 そうして横に座る。程よく足を崩しては、柔らかい微笑み。 「……ここでのことを持ち帰れる、なんて言われるものだから、 大層難しいゲームなのだろう、と思っていたけど。 案外問題なくクリアできちゃいそうですよね」 橙色の空を眺める。 偽物でも、こうして見るのは何時ぶりだろう。 「ゼムは。噂が本当だったとき、 何か持ち帰りたいものってあります? 記憶は当然として、力とか!」
>>ゼム#399058
廿_廿 「そうなんですか?」 「……ふふ、それ、ナンパってやつです?」 冗談っぽく。 勿論、悪い気はしていない。だからこそ。 「同じものを見て、同じものを覚えて。 感じた気持ちはそれぞれでしょうけど、 それを共有するのは、とっても素敵なことだと思います」 「それがゲームの世界のことだとしても。 そう思っていただけるのは、すごく嬉しい」 「持って帰りたくなっちゃいますね!世界ごと!」
>>ゼム#398968
廿_廿 「嫌がらせとしか思えないマスの配置ですからね…… 来るのだけはそこまで手間じゃないからいいんですが」 なので速いのは速い。 せっかくお呼ばれしたというのもあるし。 「ゼムも案外風情を楽しむ心があったんだね、なんて」 「暫くは夕焼けを楽しんでいくことにしましょう。 ただでさえ、めったにお目にかかれないものですからね」
>>ゼム#382844
廿_廿 「はいっ!」 すぐ到着。ゲーム世界は便利なものである。 「ふう……一度ここを埋めたときは、 あんまりじっくり景色を見る時間はとってなかったけど……」 「ふふ、ロマンチックじゃないですか。 一瞬の黄昏を切り取った星。仮想空間ならではです!」
>>ゼム#358757
廿_廿 「わりといつでも暇だったりするので、 行こうって気になったら言ってくれればそれでいいですよ」 「ふふ、そうです。水着であるならば、 上着を脱がねば無作法というもの…… 遊ぶんですから余所見してたら危ないですよ?」
>>ゼム#358408
廿_廿 「星によって色んな気候があるみたいだからね。 暑いのも寒いのも、乾燥してるのも潤っているのも…… うん、デートじゃないにしても、私も行ってみたい」 「じゃあそのうち……探索で出向くことがあれば、 遊んだりしてみましょうよ! 仮に水辺なら、ついにこの上着の下の秘密が分かるかもです」
>>ゼム#357961
廿_廿 「ほんとに?光栄なことですねっ! そういうわたくしもまず最初にゼムをさがしてはいますが…… 気楽なんですよね。これだけ一緒に出てる仲なんですもの」 「そう思うなら、それも好きに連れ出してくれていいですよ? デートプランを考えるのまでは手伝えないけどね」
>>ゼム#357760
廿_廿 「私がいやいやついていってるとお思いで? そんぐらいしかすることないんだから…… なんて、夢のない話はさておくとして」 「楽しいのであちこち好きに連れ出してくださいな! その見返りは、ゼムからの感謝だけで十分ですとも」 |
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