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>>アル#518882
ユル 「美味しく、食べてる、薄明の、見るので、充分」 己としてはそれで満足だが。 少女が良しとしないのなら、彼女の判断に従おう。 協力することに否やはない。 「けど……別に、厳しくも、ない。大丈夫」 これといって、無理をしているでもないから。 自身のOKとNG判定基準が緩い悪魔、特に問題ないと。 ぽふぽふ背を押されれば、目的のものが少女に見えるよう、少しだけ横にずれて。 「薄明のと、ちょっと違う、けど……可愛い、花」 少女の纏う花とは違う、小さな花々。 素朴なそれは目を引く華やかさこそないが、その青は十二分に鮮やかで。
>>アル#518882
ユル 突き放さなかった理由はふたつ。 駄目と言ったら余計に反発しそうな気がしたから。 「…………。」 逃さないようにと、掴まれた手。絡む指。 嫋やかなそれを、離し難いと思ったから。 己を捕らえ、唆すこの天使少女は。 「……やっぱり、悪い子」 指先に贈るは、賞賛の口付け証。 彼女が逃さないと言うのならば。 自分の下へ、彼女自ら堕ちてくるのならば。 もう、繋いで・・・しまってもいいのでは――なんて。過る。 捕らえたのはどちらで、捕らわれたのはどちらだろう。 →
>>アル#512987
ユル 「食べるの、必要ない……特に、困らない」 活動維持のための食事が不要なのもあるが。 流れ込む瘴気もので常に腹がいっぱい、みたいなところがある所為か食への興味は薄い。 「薄明のとは、また、違う、問題児? だけど……合理的では、ある」 少女との奇妙な近しさを感じる語りに、やんわりフォローを入れる形。 「そう、かも? 困るのも、ちょっとある、けど……でも、駄目じゃ、ない」 困るといっても、こちらの都合でしかない。 人々がそれを知る術はないも同然だし、わからないものを察しろというのも酷な話だ。故に選択を否定しない。 「……。……美味しいは、なさそう、だけど」 歩む先に、見えた色彩。 「綺麗は、あった」 素朴な広場の片隅。風にそよぐ青色の下へ。
>>アル#512987
ユル 「それは、きっと……誰も、望まない、結果に、なる」 数多の生と、終わりを見た。 その中で己が唆した求めた結末はどれも、細かな違いはあれど決して良いものではなかった。彼ら/彼女らにとって。自分にとっても。 ひと時の間、満たされたとしても。後に残るは温度を失った、冷たい抜け殻のみ。 特別、何かを与えているつもりはない。 ただ、奪っていない見守っているだけに過ぎない。 そう在れ悪魔と。人々に押し付けられた枠かたちに縛られながら。 「……なら、」 ――まだ。 「契約正攻法、以外で。頑張るしか、ない」 あの刻。あの瞬間。垣間見た、あの熱を。 一息で呑み込んでしまうには、まだ早い。 だから、目を閉じて。 限られた時間に、焦がれないように。 →
>>アル#504624
ユル 「甘い、とか、苦い、とか……しょっぱい、とか。あんまり、わからない」 繊細な味ほど感じ取れない、大雑把さ。 「みんな、同じ……生きてると、いうより、存在、してるだけ、みたい。細かい、調整、気が抜けない、お人形、遊び……すごい、ストレス、溜まりそう」 完全を求めるならば、ただひとりで在るべきだろうに。 あえて苦の道程を歩む星天神とやらに、ほんのり苦笑いを浮かべる悪魔。 「私は、何も、しない。私が、止めても、勧めても、しなくても。人間ひとは、勝手に、選ぶ」 しゃり。赤を食べる。 赤色を見て好奇心に駆られて手にするも、未知を警戒して手にしないも。各々の権利自由で。 そして、それによって齎される責任結果も。彼ら/彼女らのものだ。 とりあえずの目標である、赤い領の陥落も目前。 他に手頃な領土はないかと、周囲を窺い。
>>アル#504624
ユル 「…………薄明の」 目を閉じる。呼び方が変わる。声が戻る。 冗談のつもりはなかったし、本気でもあったが。 「自分悪魔、相手に、言質を与えたらそういうの、いけない」 まだ知らない覚えていないのに、その手を取ってしまったら。 あの時、蓋をした意味がなくなってしまう。 ――己が望むせかいは、酷く息苦しいものを強いるから。 「……本当に、それで、いいの?」 差し出して、成される契約。 手に入るものは、本当に欲しいもの? 貪欲で真っすぐな少女に。臆病で狡賢い自分に。 双方に向けた、問い。 →
>>アル#498963
ユル 「あった。甘いと、思う」 半分に割った際、蜜の部分が見えた。 偏りも特にないように思うし、少女が手にした片割れと差はなく、条件はほぼ同じ。 だから、頷いた。ちょっとずれた返答。 「……知らない、まま。平穏、だけど……変化も、ない」 良くも悪くも、同じまま。停滞は何も生まない。 それもひとつの在り方だが、可能性が閉じてしまうのはいただけない。 少女が途中、不自然に言い直した箇所には内心で首を傾げつつ。 「薄明の、なかなか、悪い子」 悪いといっても、咎めるニュアンスはまるでなく。 寧ろ、よく出来ました、という雰囲気すらある声音で。
>>アル#498963
ユル 「それを、望むなら」 己が抱える惑星せかいに在るのなら、勿論。 全てに等しく与えられるもの。――だが。 開かれた金色が、少女の燃ゆる裡熱を視る。 個でありながら、ひとつの総てほしを。薄明を捉える。 「……相応それ以上を、求める、なら。何を、差し出す?」 もっと欲しい。そう、己悪魔に求める強請るのならば。 その代価として、提示出来るものはあるのかと。問う。 → |
>>アル#487572
ユル 「美味しいの、引いて、良かった」 食に関心がない身。当然、目利きという高度な技術はなく。 天然の果樹園の環境の良さに助けられた形。 喜ぶ少女の傍ら、こちらの侵攻速度は先と変わらないマイペースなまま。 「林檎……与えたく、なかった?」 変えられてしまった林檎知恵の実。 こちらの世界で役目を負った関りがあるのは、己とは別の存在蛇だが。 彼女の世界でも同様の存在が居て。この果実も同じ、禁断とされるものだったのだろうか。
>>アル#487572
ユル 少なくとも " 普通 " ではないのだろう。 人のそれを基準にするのは、何ともおかしな話だが。 己を悪魔という枠に嵌めたのは、彼ら/彼女らだ。 「……他人事、みたい、だけど。薄明のも、同じ」 羨望の滲む声に疑問符が浮かぶ。 少女だって、もうあの惑星ほしに在るものなのに。 だから。 突くその手を掴んで、引いて。身を屈め。 「――アル」 近付いた艶やかな黒、頭上から。彼女が望む名こえを贈る。 冷ややかでありながら、相反する感情熱を籠めて。 かつて閉ざしたものが、開いてしまう前に。 掴む小さな手を、放した。 →
ユル
鳴かない蛇。呼吸音だけ聞こえるよ。
>>アル#472797
ユル 元気な翼があるのなら、少女が採る側に回ったほうがいい気がしなくもないが。分けるために割るのは己だから、一連を請け負っても手間はそう変わらない。 特に面倒でもない動作だ。乞われるまま、赤色に手を伸ばす。 先の柔らかな桃よりも楽に、ぱかりと林檎それを割り。 「……半分。どうぞ」 そう言って、赤の領土を女王様に献上しよう。
>>アル#472797
ユル 「…………どう、かな」 途切れた言葉の先に、緩く首を傾ける。 好ましいと思うのは間違いないが。それが崇高な思いからくるものとは、限らない。 零れた熱に反応するように。冷えた気配が覗く。 「……。薄明の、悪魔でも、きっと。やっていける」 呆れと称賛が半分半分。 その都合の良い解釈捻くれっぷりは、悪魔側こちらの領分のような気がするから。 →
>>アル#430145
ユル 「すごいこと。褒めてる」 他者が中々出来ないことなのだから、当然の評価だろう。 ほんのりと笑んで、頷く。 「わからない。星の世界ここ、詳しくない。 色々、巡って……見つける。あるといい」 なかったらどうしよう。 まあまずは一通り、星たちを見て回ってからだろうか。 「色、近付いた。距離も、もう少し」 真似っこ少女にきょとんと。そんな間が空いて。 微笑ましいものを見るような雰囲気と共に、侵攻は続く。 桃の領土をぺろりと平らげて。また暫し。 目指す赤色は、もうすぐの位置へ。
>>アル#430145
ユル 「大切な、もの。そうでない、もの。色々な、感情もの」 誰かへ捧げたもの。 誰かが継いだもの。 誰かに宛てたもの。 誰かが棄てたもの。 貰った、というよりは。 単にその欠片を勝手に拾い上げただけ、だが。 「変わるもの。変わらないもの。……儚く、強い、命もの」 短い生でありながら、それ故に眩い軌跡を描くもの。 流星のような刹那の旅路に、敬意と憧憬を。 「…………。」 開かれた眼。己が髪に触れる手を見つめる。 「……縛るつもりは、ない」 先を保証が出来ないのもあるが。 生と死の繰り返しの中で、いつかを繰り返さないための・・・・・・・・・・・・・決め事。 いずれ飛び立つだろう者たちを、引き止めることのないように。 ――無くした記憶の、矛盾空白に。目を伏せて。 →
>>アル#412882
ユル 「なるほど。ある意味、器用」 揃えないようにし続けるのも、中々の難易度だ。 相当数の試行の後、均等と呼べるだろう平均値へ収束するのか否か。――などと。 少々気になったが、この場で今すぐ実験をすることでもない。 「物作り、するなら……場所、探さないと」 万が一に備え、他者に迷惑がかからない――そんな場所を。 「…………ん。グレープ領も、おしまい」 二名での侵攻故に、紫の領土も程なく消滅。 次なる獲物、手に取った桃を半分こに。 食べ歩きという名の小さな侵略。気分はまるで魔王さま。
>>アル#412882
ユル こちらの天の領域の住人も、融通が利かない面があった。 程度の差はわからないが案外、どこも共通するものがあるのかもしれない。 「……それは、わかる」 だから、見ている。 彼らが/彼女らが、姿を変えても。かたちを替えても。 何度も何度も何度もずっと。 聞こえなかった――聞けなかった事実は、今となってはどうすることも出来ないが。 「応えられる、限りは」 声が届く、現在いまなら。 手が届く、傍いまなら。 「応えよう」 己が何度目かの死を迎える深い眠りにつく、その時まで。 → |
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