終わりなき暴君の


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STR285MAG0AP0タイプ★覚醒

AGI0VIT0CP0星座やぎ座

DEX70MNT0運勢↑↑↑隊列前列

装備琥珀の指輪

獲得ドッグタグ

  携帯用AED

  ピンクのおはな

  童話えほん「赤ずきん」5ページ目

  唐揚げの飼育日記

  ウツボの唐揚げ

  対話型AIシステム:かるかる

  『夏祭りの思い出』

  『おしまいの景色の思い出』

  『水遊びの思い出』

  『夏休みの思い出』

  『雪遊びの思い出』

  『夜更かしの思い出』

  『最果ての思い出』

  『出目カスの思い出』

  『デートの思い出』

  『毒沼座の思い出』

  『お弁当作りの思い出』

  『ピクニックの思い出』

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「生きるのが楽しくなった」


No.1006 朝、玄関
No.1339 夜、自室

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>>エル#572997
ユキヤ
「楽しかった」
「現実でもこんな場所があるといいけど」

 無いんだよなあ。
 だからこうして通販用のリンクページを頂いたのだが。

「エルに教えて貰えばいいと思って」

 当たり前のように手を握り返して
 軽い調子で穏やかに笑う。

 帰っていく先は、貴方と共に暮らす日常。
 貴方との未来はこれからも続いていくから
 それがとても、楽しみだった。
唐揚げ
 ホカ……ホカ……
>>エル#572464
ユキヤ
 窓拭きも終わったので、掃除道具も片付けて貴方の元へ。
 長い三つ編みが居るな……とはずっと思っていたので。

「エル」
「帰ろう」

 貴方の隣に並べば、
 そうして共に現実へと帰っていくのだろう。
 お世話になりました、FORUMヘルシンキ。

「後で通販の仕方を教えて欲しい……」
>>《えーる》#571742
ユキヤ
「いいものを持ってるな」
「流石えーるだ」

 有能な従業員である証拠だ。
 続けざまに上面を撫でる。よしよし。

「分かった」
「俺はあんまりスマホを触らないけど」
「えーると話したくなったら、連絡する」

 インターネットが下手だし端末をあまり見ないけど
 貴方と連絡が取れるなら、きっと頻度も増えるだろう。
 なんかカーたちも馴染んでるな。助かります。

 などと話し終えれば、
「じゃあ、また」と告げて掃除に戻るだろう。
 縁が続いていくならば、別れも寂しくないから。
ユキヤ
「お世話になりました」

「……楽しかった」
「また会える機会があれば、よろしくお願いします」
ユキヤ
 よし……。
 窓がいい感じに磨けて満足。
 立つ鳥跡を濁さず。ヘルシンキ、お世話になりました。

 なんと一万ポイントも頂いているらしいので、
 気合を入れて磨いておきました。
>>《えーる》#570599
ユキヤ
 何ならここはゲームの中だし、
 クリーニングも不要だ。でも気になるよね。分かる。
 双方をまとめて褒められたので、
 ありがとうの意を込めて上面を撫でた。

「そう、全部持ち帰りたいよな」

 自慢げに示すので、しゃがみ込んで従業員証を眺める。
「良いもの持ってるな」、と深く頷いた。
 で。

うお」 側面が空いた!
 そこ名刺入れなんだ……。
 であれば遠慮なく一枚手に取る。
 代わりに渡せる物はあったか……。もう一つカーを置いた。

「じゃあ、また連絡する」
「今後もよろしくな、えーる」
>>《えーる》#568764
ユキヤ
「このくらい平気」

 貴方の画面視界?が遮られたままで居るよりは
 袖が汚れる程度は大したことでない。
 唐揚げカーは別にあやさなくて良いんだよ───

「ああ」「うん」
「フロストギガナックルりり子のお陰だと思うけど」
「でも、あなたの役に立てたなら良かった」

「…………」

 夏休みに荷物を全部置いたまま平気で帰るし、
 夏休み明けも宿題を提出しない男の無言。
 小学生よりもタチが悪い。

「何でも持ち帰ろうとするとキリがなくなるから」
「ある程度はいい感じに決まりました」

「えーるは、いい感じになったか?」
ユキヤ
「じゃあ爆発はお預けか……」
ユキヤ
「爆発はまだ間に合う」

>>《えーる》#567896
ユキヤ
「怪我がないならよかっ、」
「あー」「……失礼します」

 さっきまで使っていた雑巾だとよくないので、
 自分の服の袖を引っ張って、貴方の画面をきゅっとひと撫で。
 正しい手入れ方法が分からないので一先ずこれで……。

 なんてしている間に、
 あやしてるし仲良くなってる───
 唐揚げも貴方と遊べてとても嬉しそう!
 何? 回復システムと唐揚げの異文化交流?

「……」
「…………」

 何も見なかったことに、しよ……。
 何故貴方たちはこのトンチキ唐揚げを受け入れるのか。
 引き取って貰えるのは有難いです。

「えーるはステラボード、クリア出来たか?」

 露骨に話題を切り替えた。
>>《えーる》#567543
ユキヤ
「……いや、俺がぶつけてしまった」
「怪我や汚れはないか」

 これはインベントリの奥に入れたままになっていた個体。
 それが貴方と仲良くなりたくて、駆け出したのかもしれない。

 まさか貴方がこれに親近感を感じているとは知らず、
 ひょいと持ち上げて貴方の上面に乗せた。弱い。

「唐揚げに意思とかないから……」

 恐らく。多分。俺はそう信じている。
>>《えーる》#567431
コツン───
 あ!
 貴方のボディむてきのパン屋に唐揚げカーがぶつかってきた!
 貴方にとっては大きな威力ではないけれど、
 唐揚げはコロンと横転してしまう。儚い。

 そして唐揚げの後ろから製作者が追いかけて来る───

「あっ」
「あー」「……」

 この場合、対人事故と対物事故のどちらなのか……。
 うーんと悩んで貴方を見つめている。最悪だ。
>>シンキ#567235
ユキヤ
「……」
「うお、…………」

 想像よりも激しめに腕が振られた。
 市長と社長もこんなにブンブンしていたんですか?
 やや驚きつつ、それでも同じようにブンブンして
 やがてぱ、と離す。

「めでたい……」
「まあ、そういうものか」
「大丈夫」「……多分」

 男も人との関わりが多い方でないので
 握手の作法とか分からないが、大丈夫だと思う。

「じゃあ、」
この辺の窓全部磨くから……

 ぞうきんを握り、再び窓に向き直る。
 とても楽しそうにしている……のが分かるかもしれない。

 男は本当に、好きで窓を磨いていた───
>>シンキ#566875
ユキヤ
「……」

 間。
 帽子に触れる様子を視線で追いかけつつ。
 差し出されたカードを躊躇いなく受け取り、じっと見る。

「通販サイトのリンクカード……」

 こんな良いものを頂いて良いんですか?
 インターネットが下手なので、
 一緒に暮らす人に聞きながら利用しよう。
 インターネット、変なとこ押したら怖いから……。

「……、嬉しい」
「燃やさない 大切にする」

 すぐに獲得欄に表示させた。絶対に持ち帰りたい。
 とてもテンションが上がっているのだが
 表情が乏しいので対して変化はない。

「今後も消費をさせていただきます」
「……よろしく、ヘルシンキ」

 窓を拭いていない方の手を、そろりと貴方へ差し出す。
 握手を求めています。
ギャッ!!
 ひと気のないモールで峠を攻めている個体だ。
 モールの峠ってどこ?

 死ぬ気で突っ込め!
>>シンキ#565780
ユキヤ
「花の世話は大変だろうが」
「暫くは枯らさないように気を付けたい……」

 ひとに贈ったものの話なのに、
 何故自分ごとのように話すのか。
 何はともあれ、とても上手くいったということ。
 十四年ぶりにヘルシンキの物品を世に出します───

「相互消費活動」「……うん」
「向こうからも物を貰って、それが嬉しかった」

 へにゃ、と顔を緩めてほのかに笑って。
 まさかそれもヘルシンキで購入されたものだとは、まだ知らない───

「……もうあなたにアドバイスを貰えないのは
 寂しいけど、これからも消費を楽しんでみる」

「本当に惜しいな、あなたともう会えないのは」
>>シンキ#565233
ユキヤ
 貴方も自分のことを覚えておいてくれるなら
 きってまたいつか、会えるかもしれませんね。

「ん」
「あー……」

 以前貴方にアドバイスを貰った贈り物選び。
 その話だろう。思い返せばあれも随分昔のことか。

「あなたのおかげで、喜んで貰えたみたいだ」
「現実にも持ち帰ってくれて」

 邪魔にならないものを、と選んだ筈だったので
 これは嬉しい誤算。そして何より、

「……嬉しかった」
「贈り物をするのって、良いな」

 レビューです。高評価。
>>シンキ#563983
ユキヤ
 唐揚げカーサーキットモニュメント!?
 そんなもの撤去しなさい。

「出来るらしい」
「ステラボード、凄いゲームだ……」

 なんて言いつつ窓を拭く。
 静かなモール内に、ガラスと布の擦れる微かな音が鳴る。

「時空のすきま……」

 本当に今後会えなさそうな場所だ。寂しそうに呟く。
 けれどいつかまた、こんな大規模な騒動があれば
 安全に貴方を探す機会があるかもしれない。やや期待。

「会えなくても」
「あなたの事は忘れない、ヘルシンキ」

 今は、こんな場所で出会えた奇跡を喜んで。
 あなたが自分の記憶の中にいれば、それで十分。
ユキヤ
「………………」

 ばり子の『り』が思い付かないので黙った。



 
 
 
 
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