作り物の憧憬
ENo.44 neko* 私を満たして
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>>アヤノ#566736
neko* 「それなら、まぁ……。 私も、連絡手段が一方的だと何かと困るでしょうし フェアではないなと思ったからお教えしましたが ……これもあなたを信頼してのことですからね?」 逆に言えば信頼を裏切ってくれるなよ、という圧。お互いに。 悪用する気は毛頭ないが、こちらが悪い人間の可能性を少しでも 考慮してほしいかなと、ほんの少し心配になったり。 「いえ、こちらこそ今日は本当にありがとうございました。 それじゃあ、また」 満足そうな姿に、まぁいいかとまた一つ飲み込んで。 にこりと手を振り返しては、お互いにその場を去っていく。 『次』は何を一緒に食べようか。 そんな風に思いを巡らせて、その日の幕が下りたことだろう。
>>アヤノ#565552
neko* 「ええっと、ありがとうございます。 じゃあ私からも、これを」 そういって同じくメッセージを送信した。 こちらも同じ数字の文字列。 ただしこちらの場合、個人用のスマホとは別のものだが。 あなたが日本という国がある地球という星にお住まいならば きっと繋がることだろう。多分。 「何かあれば、お気軽にどうぞ。 ……あと、こういった個人を特定できてしまうような情報を ネット上にあげたり、他人に軽々しく教えてはダメですよ」 念のため、番号を控えた後でこのメッセージはお互いに 消しておきましょうねと、様々な危険性と共に懇々と 優しく説明した。お説教です。 さらに話題を遡って現実リアルで会おうね、と言われた場合も 気軽に会おうとしてはいけないことも付け加えた。 言ったのはこのシスターだが。
>>アヤノ#565552
neko* 確かに言ったけども。言ったけども……! 珍しく表情を崩して、思わず頭をおさえた。 現在この場にインターネット・リテラシーを募集しています。 「ぁ~~…………、…………──はい」 たっぷり熟慮したのち、飲み込んだ。色々を。
>>アヤノ#559264
neko* 「それは本当に錯覚ですねぇ」 嫌なことは嫌と言ってくれるシスターらしい。 拒まないのなら、本当に大丈夫なのだろう。 「いえ、こちらこそ楽しかったですよ。 お誘いしてくださってありがとうございました」 それじゃあここらでお別れかな、といった雰囲気の中。 目の前で操作され、届いたメッセージに目を通すと。 「………………えぇと、アヤノさん? こちらはなんでしょうか?」 何だかとっても見覚えのある数字の桁。 電話番号のようにみえるね。そんなまさかね。
>>ポーチェ#559609
neko* やがて手袋越しに伝わる熱が離れれば、改めて向き直り。 「はい、こちらこそありがとうございました。 それじゃあ、また」 都合のつく日にでもまたご連絡しますね、と あなたにフレンド登録を飛ばしたりしては 手を振ってその場からログアウトすることだろう。 後日、無事に和食の約束が果たされたかは 二人のみぞ知るところである……。
>>ポーチェ#559609
neko* 「お、わ、あぁぁ……」 ぎゅっ! と握り返され、思わず小さく肩を跳ね上げては 抵抗する間もなく激しい握手にされるがまま。 「だ、ダンスは、ちょっと」 食後の運動にしては激しいかなぁなんて受け答えしつつ。 満足して解放されるまで大人しく揺られていた。元気だね。
>>ポーチェ#559125
neko* 「ふふ、気のせいですねそれ。 きっといっぱい食べてお腹が膨れたからですよ」 食後の満足感といったところ。 特にあなたは食前のつまみ食いもある。 差し出された手に1つ瞬きをしては、 同じく手を出してあなたの手をそっと握る。 「今日は色々とありがとうございました。ポーチェさん。 楽しかったです」
>>アヤノ#559044
neko* 「それはよかった」 好ましいと思えるものが増えるのは良いこと。 食べ物か、経験か、そのどちらかは定かではないが。 そしてあなたからのお誘いにゆるりと視線を向けると。 「構いませんよ。私でよければ」 変わらぬ答えを返して、同じく笑みをみせる。 お互いに手が空いたところで。 「それじゃあそろそろ帰りましょうか」
>>アヤノ#559022
neko* 「……ええ、もちろん。 『嫌いではない』ですよ」 クレープも『嫌いではない』。美味しいから。 味も『嫌いではない』。苦手ではないから。 あなたと過ごす時間も『嫌いではない』。あなたのことが嫌い ではないから。 ただそれだけ。 「でもクレープがお気に召したようでよかったです。 これで好きなものの1つにはなったんじゃないですか?」 こちらは最後の一口を食べて、先に完食。
>>アヤノ#558978
neko* あぁ……。 慌てふためくてんやわんやを微笑ましげに見守った。 必要があればハンカチを取り出して、頬についたチョコソースを 拭ったりしたことだろう……。 それから控えめな質問に 気にすることはないと首を左右に振る。 「別に理由なんてありませんよ」 自分の中で、人々が言う明確な『好き』にならないだけ。 |
>>アヤノ#554604
neko* 「みんなで食べるご飯は美味しい、といいますからね」 その点は甘味も一緒なのだろう。 そしてあなたの疑問には薄っすら笑みを浮かべたまま。 「……ええ。 特段、嫌いな味ではないので」 早く食べないとアイス溶けちゃいますよ、と促す。
>>ポーチェ#554983
neko* 「いえいえ、こちらこそ」 美味しく作れて、美味しく食べることが出来て何より。 綺麗に後片付けも済ませれば、 残ったのはおなかの満たされた二人だけ。 「それじゃあ、そろそろお開きにしましょうか。 ……どうかしましたか?」 これまでの賑やかさとは裏腹に どこか物静かなあなたに首を傾げた。
>>アヤノ#554384
neko* 「確かに。同じ和風でも結構違うものになりましたね」 おかげで二倍も味わえてお得。 そして、今度はこちらに差し出されたクレープを見下ろすと。 「じゃあ、失礼して……いただきます」 いただくつもりは毛頭なかったけれど、 そんな野暮なことをわざわざ言うつもりもなく。 髪が落ちないよう耳に掛けつつ、身をかがめて小さく一口。 「……うん、こっちも美味しいですね」 口に広がるひんやりとした甘みに頬を緩ませる。
>>アヤノ#552025
neko* 「あぁ、きな粉もいいですね。 クリームを抹茶クリームに変えるのもアリかも」 二人の間でぽんぽこ組み合わせが無限に出てくる。 色んなカスタマイズが出来るのがクレープの良い所。 「いえ、私のことはお気になさらず。 それよりほら、一口いかがですか?」 どうぞ、と今度こそクレープを差し出してあ~んの姿勢。
>>ポーチェ#551985
neko* 「それなら良かった」 美味しそうに食べる人だなぁ、と思いつつ自分ももう一口。 同じように作ったはずなのに何だかちょっと違う。不思議だ。 やはり捏ね方の影響だろうか……。 同じくジャムも付けつつ食べ進めていけばあっという間に完食! ごちそうさまでした、と手を合わせた。 「ゲームの中なのに、まるで本当に食べてるみたいだなんて 不思議ですね」
>>neko*#553304
neko* 「……」 まぁ、でも。 また現実リアルが忙しくなってしまったから。 少しの間、星空がなくとも関係ないだろう。 「……」 ──最後の、CAROLの言葉を思い返す。 アイテム画面の少し下、解放された機能の文字列をなぞる。 ……さて、どうしようか。
>>アヤノ#551586
neko* ぱちり、と瞬き。 控えめなわがままに首を傾げた。 「構いませんけど……いいんですか?」 他人が口をつけたものをシェアするというのはゲーム内とはいえ 気にする者もいるだろう、という配慮だったけれど。 そういうことなら……と差し出したクレープを戻して 小さくいただきます、と一口。 「……うん、とっても美味しいです。 アヤノさんに選んでもらって正解でしたね」 焼き立ての生地にもちもちの白玉。 小豆とクリームのくどくない甘さも絶妙で。 「黒蜜とかトッピングしても合うかもしれませんね」 もぐもぐとそんな感想。 シンプルなだけに他にも色んな組み合わせが出来そう。
>>アヤノ#547588
neko* 「いえいえ、そんなまさか」 ジト目にもなんのその。しれっとした顔で受け止めて、 意識がクレープに逸れていくのを眺めていた。 それから受け取ったクレープを恐る恐る 口に運ぶ姿を見守っては。 顔をほころばせる様子に目元を緩ませた。 「よかったですねぇ。 こちらも食べてみますか?」 今度はまだ口のつけていない白玉のクレープを あーん、とするようにあなたの前へ差し出す。 |
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