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夢掴み
くるる、と喉を鳴らす音漏らしながら、 じっと体育座りで大人しくしています。 立ち込める瘴気と、底の見えない足の竦む感覚は慣れません。 けれども、なんだかこの場所の息苦しさは、 「……」「にてる気がします」 「自分の想い うまく言えない苦しさに」 胸の痛みに似て、呼吸がうまくいかない苦しさに似て。
>>めゆしう#475718
夢掴み 「それじゃあ いただきますね」 あなたのすぐ隣に寄り添うみたく体育座りします。 何もない景色も、二人の形も。 気づけば切り抜かれて見えなくなっていくのでしょう。 「おやすみなさい」 それでも羽毛に包まれて眠り誘われる感覚だけはあります。 朝までぐっすり、おやすみなさい。 
>>めゆしう#474855
夢掴み 「あ」 「お喋りに夢中で 忘れてました」 良くない癖。 「夢を食べていいなら」「食べますよ」 「食べれたら 一週間はなにもいらないかも」 代用の人間の食事もいらなくなりますから、助かりはしますが。
>>めゆしう#474505
夢掴み 「……ふふっ」 立場が逆でも、幸せ願うくらいはしてもいいでしょう。 反応に迷うような疑問の音には小さく笑いの声漏らして。 「会えた時が 楽しみです」 「ね 外出れたときの約束ですよ」 「ハンバーガー 食べたことないんです」 夢で現実の約束をするなんて、不思議な話ですけれど。 「今日のところは」「これくらいで」 「夢 おわりにしますか？」 伝えておきたいこと伝えきり、怪異は満足したようです。 あなたは、どうでしょうか。 
>>めゆしう#474036
夢掴み 「支えるのは そういう意味じゃ なく」 伝わりきらなかった意味合いに、おろ…とした様子。 経済面では勝てるはずありませんから。 「めゆしうさんが 少しでも」 「心が 幸せになれれば いいなって」 「そう思っただけ なので」 恥ずかしくもありますが、純粋にそう思ったことが。 拙い言葉として口から出るだけですから。 「食べ歩きも 二人で行ってみたいですよう」
>>めゆしう#473988
夢掴み 「ひとのこと考えると どうしても」 誰かのために泣いてしまうんです、と。 そういう習慣で、そういう性質なのです。 あまりに溜まった悲しみは、涙の形で溢れたのかも。 「働いてみたいですよ」 「めゆしうさん 支えられること探してみたいです」 「それと」 「沢山 今までしなかった遊び」 「食べ歩きとか はい」 人間の生活をしてみたい、と。 怪異が言う言葉ではないかもしれませんが。
>>めゆしう#473814
夢掴み 「ひとの幸せ願うあまりに 悲しみ 内側にあります」 「今悲しくなくても 涙で たまってるんだと」 「……思います」 自分では、よくわからない部分がありますけれど。 少なくとも今は辛さで泣いてないことは伝えて。 拭ってくれる優しい感触に、薄い笑み浮かべました。 「ひとが直接触ると 悲しくなっちゃうらしい です」 「私の体質ですよ」 拭われた涙は次第に揮発して、 布に作った水色のシミも薄くなってきていました。
>>めゆしう#473725
夢掴み 「ああ」「すいません」 「目を開けると ずっと出ちゃいます」 そう話す間もぼろぼろと、地べたに滴っては見えなくなって。 見た目だけは大泣きした後の女の子です。 「拭いて」「くれますか」 ぼろぼろに溢れる憂鬱色、あなたの手でと。 怠慢なのか甘えてるのか、わかりにくいお願い。 
>>めゆしう#473644
夢掴み 「………」 意味の通じにくかった部分を、 よりはっきり言葉にしようとして。 きゅっと口を閉じてしまいました。 ぼろ、と憂鬱色の涙溢れるばかりです。 「すいません」「いざ言葉にしようとすると」 「恥ずかしすぎて だめになりそうです」 別に悲しいわけじゃないようでした。 
>>めゆしう#473421
夢掴み かわいそう以外に、見つけられる適切な言葉が無かったのでしょうか。 閉じていた瞳開いて、涙滲む水色が貴方を見上げます。 あなたの淡々とした殆ど変わらない表情を映して。 「なら」「めゆしうさんも 欲しがりませんか」 「私を かわいそうって 思うくらいなら」 「欲があるのが素敵なら」 「あなただけ 素敵なことに置いてかれてるみたいです」 いつも他人事で、あなた自身が求むこともなく。 けれども誰かを心配するのは普通なんて、寂しいじゃないですか。 「欲しがられたい のも」「ありますけれど」 |
>>めゆしう#473337
夢掴み 「楽しみに思えるのは」 「めゆしうさんが 教えてくれたおかげだと」 「そう思います」「いつも ありがとうございます」 幾度も構ってもらって、教えてもらって。 人間目線でも素敵だと思える事学べて。 少なくとも、怪異にとっては全てが変わりましたから。 「でも」「自由や 楽しみと思う事」 「なぜ素敵だってこと 知ってるんですか？」 「めゆしうさんは 欲しがった事 あるんでしょうか」 あなたは不自由そうで、ずっと淡々としていて。 自分で望むのを聞いたこともありませんから。 純粋な疑問として投げかけられます。 
>>めゆしう#473265
夢掴み 少々名残惜し気な様子見せつつも、 引いていく手を追いかけはしませんでした。 「なれたら と思いまして」 「この姿を持ち帰るの 願うことにしました」 叶うかどうか、信じがたいのは確かですが。 もし叶うのなら、と思うと望まずにいられません。 「外の自由 言われなければ」 「思いつきもしなかったこと ですが」 「なんだか 楽しみな気がするんです」 「自由を前にしたら こんな気持ちになるんですね」 
>>めゆしう#473182
夢掴み 「心配性ですね」 「大丈夫ですよ いい子してるので」 自分で言う事じゃありませんけれど。 んふふ、と笑い声漏らして手を弄びます。 指絡めてみたり、ぎゅっと握ったり、楽し気でした。 「外 出れるかもしれません」 「怖がらせること 少なければ」 怪物の姿じゃどうしようもありませんから。 「ね」「めゆしうさん」 「ステラボードって クリアできれば」 「アバターの姿と記憶 現実に持ち帰れるらしいです」 
>>めゆしう#473071
夢掴み 「渋られました」「人間に害がないか」 「まだ不安って 言われました」 自分が化け物で怪物なことくらい、自覚していますから。 「でも 考えてもいいって」 「変化があるって 判断されました」 「……」「あの 何か」 陰りのあるお顔を窺うみたいに、不安そうに首を傾げています。 にぎ、にぎ…と何度か手を揉みながら。
>>めゆしう#472994
夢掴み 「本物ですよ」「ちょっと練習しました」 「こっちの方が 怖くないですから」 夢なのに本物。ややこしい。 ゲーム内でよく見る、 色白でふわっとした印象の姿で寄ってきました。 目線の高さで言えばあなたが上で、ちょっとばかし見上げる形。 「外に出たいこと」 「私をしまう人たちに お話してみたんです」 「人みたいに 生きたいので」 あなたの手を両手で握ってみようとしながら。  
>>ハルロ#461324
夢掴み 「疲れることしたら」 「私も 確固たるもの」 「手に入れられるのでしょうか」 今でも手放せなくて大事なものがあるのに、これよりも増えてしまったら。 きっと幸せなのでしょうか。贅沢な悩みになりそうです。 「そろそろ」「おやすみしますか？」 ふわふわとした毛並みがあなたの眠りを誘います。 夢が朧気に、消え行きそうな感覚があるでしょう。 「………」「良い眠りを ハル」 一緒に眠りましょう、と。 ベッドみたいにふんわりと包んだままに、 あなたの意識の世界が解け消えるのに身を任せて。 怪異もそのまま目を瞑ります。
>>ハルロ#454938
夢掴み 「大丈夫ですよ」 「そういう人 私の周りにも いました」 「私は そんな人を 支えたいですね」「ハルのことだって」 どうしようもないと受け入れるしかないことも。 逃げられなくて、揉まれて、疲れて眠る人が多いことも。 怪異が会いたがる相手も、疲れた顔をしていました。 この怪異は、そのような人の近くに居たいと思うのです。 「悪いことばかりじゃないって」「思いたいです」 「いいこともあるって 信じたいですね」 「悪いことがあっても 眠って紛らわすこと できますから」 もふもふと包んだまま、ごろりと仰向けに転がります。 あなたを体の上に乗せて、羽毛の柔らかさに埋めてしまいましょうか。
>>ハルロ#453597
夢掴み 「憧れますか」「そういう人 なれたらと思いますか」 「比べて あなたは空っぽと思いますか」 今の自分よりもいいものを見たときの感覚でしょうか。 怪異にはあなたの心境を推し量れませんけれども。 「難しいですね」 「でも 考えるのが」「必要な時も あると思います」 デキる人やデキない人の差を考えたこともありません。 必要かそうでないか、怪異の思考はとてもシンプルなもので。 「……」「疲れませんか」 「比べながら 動くのって」 もたれかかるあなたを抱いたまま、とんとんと軽くたたきます。 怪異にできることは、優しく包むことだけですから。
>>ハルロ#448232
夢掴み いつか会えたときの楽しみがまた一つ。 知らない本を読めたら、なんて。 「考えすぎは 毒ですが」 「考えるのを止められないのも 難儀ですね」 「……」「空っぽは こわいですか」 「なにもないは つらいことですか」 真上から見下ろしながら、ふとそんなことを問いかけて。 ふわふわな羽根で包んだままに、温もりを分け合います。 いつもはあなた一人だけの部屋に、二人で身を寄せ合う景色。 |
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