隣
ENo.168 ノチェブランカ †漆黒†ナイトオブザミッドナイトサン大体フリー
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>>エヴレン#570030
ノチェ 「…あ、そうだ」 そうして、去る前に思い出したような声ひとつ。 そういえば、我々は名乗りあっていなかったな。 端末から確認できるためこちらは名を呼んでいたのだが。 「………エヴレン、私の名はノチェブランカだ」 「改めてというにはもう終盤ではあるが」 名とは個を表すもの。そして縁を繋ぐもの。 こうして名乗り合うことで、またの縁が得られるかもしれない。 おまじないのような何か。 そうした未来があっても、構わないだろう。
>>エヴレン#570030
ノチェ 「――さて、名残惜しいがお開きとしようか」 ちらと、通知を見れば知り合いからのもので。 ここに来てから各々動いている時が多かったものだから そろそろ、彼らとこれからについて語らねば。 ▶
>>エヴレン#570030
ノチェ 「…ん、?」「……あぁ、」 確かに、ひとつとは言ってなかったのかな。 てっきり、ひとつきりなのだと思ってしまっていたが。 少し考えるよう口元へ指先をあて… 可能性は無限大。その方が素敵だな。 「うん、いいと思う」 「願えば叶う、その方が夢がある」 「それに、ここは奇跡という可能性に満ちているし」 ▶
>>エヴレン#570030
ノチェ 後退する貴方の様子眺めて小さく息を吐く。 それは溜息であったか、安堵であったか。 あるいは、何とも異なるものであったか。 不意にでたものに意味などないのかもしれない。 「……うん、」 「価値がないと思うことはないよ」 「でなければ、今日に貴殿とともにいなかったはずだから」 興味なければそれまで。価値がなければそれまで。 感じたことのない感覚ではあるがそうだと考えている。 無関心でないことはその何かへの価値を認めているのだと。 ▶
>>エヴレン#567041
ノチェ 「…うん、素敵な耳だと思う」 「思う、けど……本物には敵わない」 偽耳はエヴレンには敵わないということ。 貴方とともに旅するなら喜んで手を伸ばしたもの。 しかし、それはたらればに過ぎず。 「やっぱり、それは持ち帰れない」 「すまない、エヴレン」 撫でていた耳から手を離して、ゆっくりと下ろす。 ▶
>>エヴレン#567041
ノチェ 勢いがすごいよ~~~。 賢者は突き出された耳を前に知り合いを探す。 た、たすけて~~~。 顔をあげれば弱弱しくSOS顔を見せているのだが まぁ、近くにはいないので届くこともない。 知り合い、というか兄のような二人の前では妹気質。 「………えと、じゃあ」 シツレイシマス。ふわっ…とそのお耳(本物)に触れる。 そ…よし、よし。なで、なで………。 ▶
>>エヴレン#567041
ノチェ 「あぁ………」 全然引かない……強い、強すぎる。 精神的なものが、強固………!! 「いや、その」「別に、ほら…」 「エヴレンの耳に価値がないと言っているのではなく。 なんていうんだ……?ほら、その………」 たじ、たじ………… ▶
>>エヴレン#565960
ノチェ 「えぇ……………」 大きい声にびっくりしちゃったな。 そして近い!めっちゃ近い!! のけ反りとともに三歩程後退する。 「ん、えぇ……でも、でもね」 「ここでしか取れない価値のあるものではあるよ…」 たじ、たじ。 「マスターはその、武器商人だし…」 「加工できそうなら尚よしかなって………」 |
>>エヴレン#564429
ノチェ 「…うん、そうだな」 スッ…と手を動かして伸ばすのは偽耳――ではなく 己のポケットの中。そこにあるものを取り出すため。 「実はな、エヴレン」 「星の欠片は既にここにあって」 これはきらきらの何かである。 「迷子になったお詫びというかなんというか」 「マスターがこわいのでお土産をね、持ち帰ろうと……」 記憶を持ち帰るのが一番だが。お土産話、という意味で。
>>エヴレン#564429
ノチェ 似ている、が………耳を見る。 己のものでなく、目の前の人の。 「あ~……」「ん~…?」 うんん?賢者は混乱している!! 絶対違くない???という気持ちがあるのと あまりにも心から語っていそうで…!! 「えっと」「その、」 ▶
>>エヴレン#564429
ノチェ 魅力的などと身に余るほどの素敵な言葉までいただいて 素直に、有難いことだと思った。 さて、ともあれ交わらぬならとお開きかと思えば 本当の本当に最後の案が来たようで。 なんだなんだと言葉なく首傾げて見つめ、 「…………ん?」 ▶
>>エヴレン#564429
ノチェ 「ふふ、すまない。馬鹿にしている訳じゃないんだ」 ただ、微笑ましかったり あとは嬉しさとか、まぁ色々混ざりあって。 真剣に考えてくれたことなんだろうとは、思う。 「なるほど、互いに連れ帰るなら相反する」 「それは、どちらとしても果たされないだろうな」 行くあてがなければ。 するべきことがなければ。 したいことがなければ。 全てがたらればでしかない。 ▶
>>エヴレン#562485
ノチェ 「まぁ、間違ってはいないんだが」 「流石に、私個人の感情で誰かを連れ帰るには現状がね」 己にはマスター(雇い主)がいて 今は迷子であるけれども、はぐれているけれども。 誰かの手を取って駆けていく──のは、難しそうだ。 「でも、悪くない案だったよ」 聞かせてくれてありがとう、と感謝の意を告げる。 ひとりだったら連れて行ってしまったかもしれないな。 |
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