テンパランス
「人馬宮に愚痴を溢す方がいらっしゃいましたね」
「そんなにも歪な造りになっているんですか？」
「私、一切触れていなくて」

度々噂を聴くものだから気になって。

テンパランス
「私は正しく誕生日の類かと」
「祝い合うのに困らなくて便利かも」

他所と違って日付だけ記憶すれば良いのだから。
互い互いの誕生日を祝うには都合が良い、かも。

テンパランス
「射手の集いの場でしたか。此処」
「弓だとか、銃だとか」
「私は特段扱っていませんよ」

単純に誕生月で振り分けられたものだろうから。
そういったものは、別に。得手でも不得意でも。

テンパランス
「……うん？」
「機能が増えたのね。所属星座の……へえ」

タブレット端末を眺めながらに新機能に気付く。
会話の流れもメインとは違って早過ぎず遅過ぎずであるし、
多少なら追い付けそうなもので、何とは無しに眺めていた。

>>漂着者#6651
テンパランス
「役立てたとは到底思えませんが」
「貴方がより満足出来るように努力しましょう」

何度目かの通知が部屋に鳴り響いて。
機械音痴もこれには微笑み溢したかな。
ああでもないって探しながらようやっと見つける。
辿々しくても、ハートにはハートでお返ししなくちゃ。

「宇宙を漂う民の食事、みたいなものでしょうか」
「なら、きっと、飢えはさせないでしょう」
「関係は対等であるべきだから。私からのお返しです」

>>漂着者#6547
テンパランス
「素直に喜ぶのもまた美徳の内ですね」
「？有難う。私は勿論可愛いですから」

何故唐突に可愛いが出たかも理解不能だけど。
我が事ですもの。勿論で切り返しましょう。

「記憶する箇所が沢山ありますね」
「テキストでも。とすると、古めかしいお手紙みたい」
「……ええ。少しずつ、色々に触れてみましょう」

「楽しんだ分が満たされる？」
「少し、親切が過ぎるくらいだけど」
「他に貴方へ差し出せるものもありませんから」

>>漂着者#6379
テンパランス
「善き人は称賛されるべきですから」
「本体、プログラム」「摩訶不思議な方なのね」

度々理解不能の声色響くものの。
悪巧みしてるだとかの気配も特段感じやしないし。
そもそも、推測の及ぶ材料が頭の何処にも無かった。

「有難う。機能が……余り分からないけれど」
「多分、きっと、ええ、沢山お世話になります」
「貴方も、私を上手に扱って欲しい」

>>漂着者#6175
テンパランス
「案内人みたいに世話焼いてくれるのだもの」
「善き見本ですね、貴方。私も見習わなければ」
「波動が良性」「……？」

これが闘技大会だとかなら話題も移り変わるだろうけれど。
協力を前提に置いて未知への探索を進めるゲームならね。
楽しめるかどうかは、きっと、これからかも。

「よろしくお願いします、ミャル」
「困惑の電波」「時々、意味が分からない」
「折角ですもの、暇が潰せるなら挑戦してみます」

>>漂着者#5692
テンパランス
「博愛主義者なんですね。それに物好き」
「目立つ諍いが無いのは善き事です。間違い無く」

皆して暇潰しに勤しむんでしょう。
度々聴こえる音声、いずれも忙しないもの。
嬉しそうな声色に反して、何処となく平坦な響きで。

「ふぅん？」「……多分、もっと驚くべきであるような」
「宇宙を漂う方々とも容易く遣り取りが出来るのですね」

「私……なら、テンパランスで」

>>漂着者#5160
テンパランス
「娯楽に興じる程暇で堪らないと」
「随分と良い暮らしを過ごせてるようで」
「他人事みたいに言うあなたは違うの？」

呑気に日々を過ごす人類に思い馳せて。
ただまあ、暇潰れるのは嬉しいかも。

「かわいい言葉なんだ」「知らない響き」
「貴方のお名前、ミャルと言うのですか」