Eno.178 白飴兎ナイタン  記録⑥:事態は動き始める - トイランブル

ああ、どうしましょう。ナイタンはもちもちの頭を抱えました。
まさか、まさかこんなことになるなんて……!

廃墟に行くと、イオリおねえさん、ランおにいさん、しょーにんさん、
それに台車レースで一緒に走ったナイナイおねえさんがいました。
それで、イオリおねえさんに相談したり、ランおにいさんにこれまで調べたことを報告したりしていたのです。
それで、ナイナイおねえさんにも話しかけたのですが……

「……時に」
「────その話をどの程度の人数まで話した?・・・・・・・・・・・・・・・・


『らん』『しょーにん』『ふぇあうぇる』『ぷれいや』『なるひぇん』『うんがない』『いおり』
『あと なまえ しらない ひと ふたり くらい』

「……つまり……貴殿は…… 自分の…人格の……自分が管理すべき事柄を…
 8人、9人、――――私が入れば9、10人―――― ……それだけの者達に…沙汰を委ねようとしている。」
「………一つ…不本意だが…説教をせねばなるまいな……


せ、説教!?お説教ですか!?

「そこに居直れ。貴殿らんも、貴殿いおりも、貴殿しょーにんも」

というわけで……ナイナイおねえさんのお説教がはじまりました。みんなで正座です。

たくさんの人を頼るのは良くないことだ、と。
自分がどうにかなることを、どうして他人に委ねるのか、と。

決まっています。うさぎさんが……ナイタンが、弱いからです。
ナイタンひとりでは、おこるうさぎに敵いません。
だから、どうにかするには、ほかの人を頼るしかありませんでした。

みんな、助ける、手伝うって、言ってくれるけど……
巻き込めば巻き込むほど、怪我をさせる恐れもある。
ナイナイおねえさんは、これ以上人を巻き込まないことを条件に、手を貸してくれるそうです。
それに同意した、そのときでした。

ずうっと泣いていたナイタンは、3割くらいとろけて、
ミルクキャンディが足元で水たまりになっていて。
それが鏡の欠片を飲み込んで、ひとりでに動き始め……
憎悪
お前たちはそれでいいんだな?

おこるうさぎ……憎悪のうさぎが、話しかけてきたのです。

憎悪
「いいだろう。泣き虫、お前も喪失を知るべき時が来た。」
「お前がいかに矮小で、無力な存在であるのか」
証明してやる。

憎悪
「たかだか10人程度集めたところで、僕と対峙できると思っているのなら」
「揃うまでは待ってやる」


……憎悪のうさぎと、戦うことになってしまいました。

そんな、こんなことが、どうしたら。
……けれど、泣いている暇はありません。
できることを、やらないといけません。

まずは、関わってくれた10人に、このことを伝えに行きましょう。








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