Eno.178 白飴兎ナイタン  記録④:釣り大会と、喜怒哀楽のうさぎたち - トイランブル

今日のうさぎさんは、タレス池で釣り大会に参加してきました!
キラキラしたルアーを使って、お池で釣りをします。
釣れるのはまどうぎょ?という特別なおさかなで、
種類によってポイントが決まり、表彰式もありました。

うさぎさんは入賞こそできませんでしたが、
大きなおさかなを2匹、中くらいのおさかなを1匹釣り上げました!

釣り大会のあとは、釣ったおさかなをみんなで食べました!
おさかなと、マンドラゴラ?っていうのが入ったカレーがおいしかったです。



そうそう、プレイヤさんとお話をしました。
池に落ちちゃったうさぎさんを釣り上げてくれたんです。
それから、持って帰るには大きすぎるおさかなをどうしようか、という話をして……

その流れで、今困っていることを話しました。
誰かの夢をみること、ナイタンの中の大きなうさぎのこと。
そして……言葉の力で、ナイタンの中にいるものたちを表に引っ張ってもらいました。

「幸福」 「歓喜」 「憎悪」

「「「キャンディ一粒の──」」」


「異なる世界」「喜怒哀楽」「同じ文脈」「ボク達は繋がっている」

「変異体の分際で、随分と楽しそうだな。」
「今にわかる。ささやかな夢すら叶わない世界に価値はない。」
「聞こえているだろう、泣き虫。お前は、僕だ。」


ナイタンの中には、大きなうさぎの他にも、ふたりいたのです。


喜怒哀楽のうさぎたち。
空を飛ぶ、「歓喜」のうさぎ。人で、魔法に関わりがあるようです。
暴れん坊の「憎悪」のうさぎ。おおきい水飴のうさぎで、何もかもを傷つけます。
泣き虫のナイタンは、哀しさのうさぎなのでしょう。
楽しい「幸福」のうさぎは、ナイタンによく似た小さなうさぎ。

それぞれ違う世界に、それぞれのうさぎさんがいて、夢で繋がっている。
けれど、憎悪のうさぎの力が強くて、他のふたりはあまり出てこれないようです。

プレイヤさんは、夢の世界に入ってお話をする提案をしてくれました。
けれど、もっとたくさんの人の助けが必要です。
疲れてしまったうさぎさんは、明日からまた人探しをしようと決めて、眠りにつきました。





……うさぎさんはその日の夜、夢をみました。
大切なひとと、魔法のマントで空を飛ぶ夢です。
風を切って飛ぶのは、台車レースの感覚と似ていました。
嬉しくて、楽しくて、この子とずっと一緒にいたいと思いました。

そしたら、下にある森から、何かが飛んできました。
おおきなおおきな怪物です。大きなうさぎとも違うようでした。
大切なひとといっしょに逃げたけど、追いつかれる!と思ったその時。

大切なひとが、ボクを突き飛ばして、かわりに──

ぼろぼろになって落ちていくあの子。
そんな、いやだ、いやだ、いやだ!
急降下して、助けにいきます。
なにより大事な、大切なひと!
どうか、どうか、ボクはどうなってもいいから、
だれでもいいから、この子を助けてください!

憎悪
わかるだろう、泣き虫。

憎悪
お前も今に喪失を知ることになる。
 そして気づくはずだ。この世は無価値であると。




……そこで、目が覚めました。
「ボク」……歓喜のうさぎと、あの子はどうなったのでしょう。
ナイタンにはわかりませんでした。

けれど、「ボク」のつらいきもちが、憎悪のうさぎの言葉が、ミルクキャンディの身体に染み込んで。
ナイタンは、泣いてしまいました。








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