Eno.155 ドロシー  あけない夜のたびだち - トイランブル

 
『おやすみ、ドロシー』


ふわりくすぐるほそいかみ。
あまいシャンプーのかおり。
いちごみたいにあかいほほ。

だいすきなあなた。
さいごになまえをよんでくれたのは、



「……いつだったか、おもいだせないわ」


 
わたし、まってたのよ。
ずっと、ずっとまってた。

お月さまのない夜みたいに
まっくらなへやで。

ほこりまみれになって。
なにもきこえなくなっても。

ずっと

ずうっと。




ねえ、■■■
わたしね。
ただ、またいっしょに
あそびたかったの。


それだけ。
それだけよ。



「もう、なまえをよんでくれないのね」



もう、わたしはひつようないのね。



あなたにわすれられたら、わたし。
いったい、どこにいくのかしら。








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