Eno.346 藍堂 物語『真面目な男と不真面目な男』(完全版) - トイランブル
ラン
「昔々ある所に、真面目な男と不真面目な男が居ました。
二人は正反対な性格ですが、不思議と馬が合いました。
親友と呼んで差し支えない間柄でした。」
「昔々ある所に、真面目な男と不真面目な男が居ました。
二人は正反対な性格ですが、不思議と馬が合いました。
親友と呼んで差し支えない間柄でした。」
ラン
「不真面目な男は、度々真面目な男に言いました。
『お前はもっと不真面目に生きても良いんじゃないか』と。」
「不真面目な男は、度々真面目な男に言いました。
『お前はもっと不真面目に生きても良いんじゃないか』と。」
ラン
「真面目な男は、その度に断りました。
『貴方のような生き方は、僕には向いてません』と。」
「真面目な男は、その度に断りました。
『貴方のような生き方は、僕には向いてません』と。」
ラン
「二人が大人に経って暫く経った頃、
ある日突然、不真面目な男は、真面目な男の前から姿を消しました。
不真面目な男は、連絡を取るのも不真面目だったのです。」
「二人が大人に経って暫く経った頃、
ある日突然、不真面目な男は、真面目な男の前から姿を消しました。
不真面目な男は、連絡を取るのも不真面目だったのです。」
ラン
「真面目な男は大層驚いて、その理由を真面目に考えました。」
「真面目な男は大層驚いて、その理由を真面目に考えました。」
ラン
「そして、いつしか
『僕が不真面目な男の誘いを断り続けたから彼は姿を消してしまったのだ』
と思う様になりました。」
「そして、いつしか
『僕が不真面目な男の誘いを断り続けたから彼は姿を消してしまったのだ』
と思う様になりました。」
ラン
「それからというもの、真面目な男は一所懸命に
不真面目な生き方をしようと頑張りました。」
「それからというもの、真面目な男は一所懸命に
不真面目な生き方をしようと頑張りました。」
ラン
「そうすれば不真面目な男が戻って来る、
或いは戻らないまでも、彼が居なくなった理由が解るのでは、と
考えたのでしょう。」
「そうすれば不真面目な男が戻って来る、
或いは戻らないまでも、彼が居なくなった理由が解るのでは、と
考えたのでしょう。」
ラン
「けれど、不真面目な生き方というのは人の恨みを買うものです。
真面目だった男は、恨みを買って殺されてしまいました。」
「けれど、不真面目な生き方というのは人の恨みを買うものです。
真面目だった男は、恨みを買って殺されてしまいました。」
ラン
「死の直前、走馬灯に浮かんだのは不真面目な男の事でした。
共に過ごした日々、彼が語った言葉の数々。
けれど何をどれだけ思い返しても、彼が居なくなった理由は判りません。」
「死の直前、走馬灯に浮かんだのは不真面目な男の事でした。
共に過ごした日々、彼が語った言葉の数々。
けれど何をどれだけ思い返しても、彼が居なくなった理由は判りません。」
ラン
「『文句の一つくらい、言ってやれば良かった』という後悔と共に、
真面目だった男の人生は幕を閉じました。」
「『文句の一つくらい、言ってやれば良かった』という後悔と共に、
真面目だった男の人生は幕を閉じました。」
ラン
「結局、どれだけ真面目に考えても、真面目だった男に
不真面目な男の真意は、何一つ解らないままでしたとさ。」
「結局、どれだけ真面目に考えても、真面目だった男に
不真面目な男の真意は、何一つ解らないままでしたとさ。」
ラン
「……この話の教訓は、
『どれだけ他人の生き方を真似ようとその人を真に理解する事は出来ない』
という感じになるかと思うのですが。」
「……この話の教訓は、
『どれだけ他人の生き方を真似ようとその人を真に理解する事は出来ない』
という感じになるかと思うのですが。」
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「どうして、人は“後悔しない生き方”というのが出来ないのでしょうね?」
「どうして、人は“後悔しない生き方”というのが出来ないのでしょうね?」