Eno.113 メリジェ  紅葉の空の紙飛行機 - まぼろしの森林


「スイートポテトの話」

『いろどりの山道』には温泉があってねえ。
いつも探検とかお花のお世話で汚れがちだし、
さっぱりリフレッシュしてきたよお〜。

そしてね、いつもみたいに、故郷にお手紙を書いていたよお〜。
景色もいいし、お風呂もよかったし、るんるんで紙飛行機を飛ばしてたんだあ。

そしたら、それを見てたのか、
興味深そうに声をかけてくれたおにいさんがいたんだあ。
魔法使いの、フランベエルさん。
ラエルさんって呼んでって言ってたから、そう呼んじゃう!

精霊さんにお手紙を届けてもらうのは、
やっぱりちょっとめずらしいのかなあ。
でも、ラエルさんの視線は、知らないものへのわくわくがすぐわかるほどでねえ。
だから、あなたも飛ばしてみる?って聞いてみたんだあ。

綺麗に折れたら、精霊さんたちも喜ぶからねえ!
あたしは折り方を教えただけだけど、とっても丁寧に折ってくれて、
精霊さんたちもたくさん遊んでくれてたのお。



その間に、いろいろお話もしたよお。
あたしが旅行で来てることとか、お祭りのこととか。
ラエルさんは旅人さんで、たくさんの素敵なものを見たり感じたりして、
これからも旅を続けるって、話してたよお。
すごく、素敵な生き方だねえ。
とてもやさしくて、きれいなものをきれいと素直に言ってくれる、あたたかいひとだったあ。

文通をしよお!って、約束したんだあ。
あたしはいったんは故郷に帰っちゃうけど、ラエルさんにお手紙をたくさん書くよお。
お互いの場所の、素敵なものをいっぱい!
分かち合えたら、うれしいなあ。








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