Eno.76 ナハト・フルーレ  ■ - たそがれの頂



  あの日は、から風吹く晴天だった。

 空は青く、澄んだ空気が肺を満たす。

 吐く息は白く、直ぐ空気に溶けてしまう。


 なんだか面白くて。笑いあった日。


 今日も、僕たちはお父さんに頼まれごと軍の仕事をされました。


 『暴れている魔物と、その召喚士の鎮圧をしてこい。』


 僕たちは、悪い魔物を倒しました直前見た姿、毛並みが妙に整っていた

 悪い召喚士が、捕まりました泣いていた。

 
 お父さんは、褒めてくれました嘘吐きだ


 なんて事ない、いつも通り僕たちの日常こんなの狂っている




 世の為、人の為、国の為嘘だ、あの人はそんな事考えちゃいない

 花は咲き、剣は華やかに舞い続ける散りたくない。やらなくちゃいけないんだ



 だって、それがフルーレの子定められた在り方

 
 国を護る正義の味方真実なんて見えていなかった


 民からは称えられ恐れられ

 貴族からは頼られていて邪魔な者の掃除


 王様自覚のない人形からは有り余る権力と、褒美金と力と、要らないものばかり


 兄さんや姉さんは、みんなちょっと特殊だけど、楽しい日々腹の裏なんて知る由もない


 妹弟は、みんなとっても可愛くて、護ろうと思ったこれ以上、真実を分からせないように






 ぱちぱちと、■が燃えている。



 ひらひらと、■が舞っている。


 








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