Eno.214 スノウ 殻 - めざめの平原
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
*パパが助けてくれる、ママが抱きしめてくれる*
*すぐにここから出て、あたたかいお風呂にはいって、ベッドで寝て、朝日が見られるんだ*
*ママが作るコーンスープを飲んでホッとしてさ*
*悪いことする奴にはパパがこらしめてくれる*
*これは悪い夢で、怖い夢で、いい子にしていた僕がこんな目に遭うはずがない*
たすけてたすけてやだたすけていたいいたいよおたすけてたすけてたすけてぱぱたすけてたすけてやだやだままどこたすけてやだたすけてたすけてたすけて
*そう信じていたけど*
「結構すぐに諦めた気がする。
そりゃあ僕よりも先にいた子達を見てたらね」
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
*きっと、夜更かしをしていたから*
*きっと、フェンスを越えて遊んだから*
*きっと、友達の漫画を借りたままだから*
*きっと、悪いことをしたのは僕で*
*きっと、天使って呼ばれていたから怒られてるんだ*
*きっと、僕はもっと悪いことをしたんだ*
*きっと、きっと、きっと、そうにちがいない*
*じゃないと、どうして、こんな*
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
「あぁ、あぁ、君は割られなかった」
「こんなにも愛らしいのに、君は誰にも割られなかった」
「パパとママに愛されなかったのだね」
「家族とは名ばかり」
「本当の家族ならば卵の中で腐らせない」
「可哀想に、可哀想に、」
「安心おし、皆と同じように」
「私が君の殻を割って開こう」