
Eno.79 『魔女見習い』のリキ 未完のランタン - はじまりの場所
大勢の集まる場所の片隅、人を避けるように壁際を大股で歩いていく青年。
ジャージにエプロン、デッキブラシを担いでいる青年は
この庭園の清掃員か何かかと勘違いされてもおかしくない。
現に、もうすでにすれ違った何人かが
この辺りのことについて尋ねてくるなどといった場面を繰り返した後だ。
エプロンのポケットにねじ込んだ招待状。
ここは青年にとってもまったくの未知の場所だった。
ランドラがぴょこんと飛びつく
青年の持つランタンがカシャリと硬質な音をたてた。
かくして空の旅が始まろうとしている。
リキが常に持ち歩くものの一つ。
青い炎のようなものが不思議なガラスの中央に浮かんでいる。
魔法技師だった親の遺品、いわゆる形見であるが
詳しいことはリキ本人も把握はしていない。

リキ
「だいぶ多いな。
招待状っつってもこんな呼び込むもんかね」
「だいぶ多いな。
招待状っつってもこんな呼び込むもんかね」
ジャージにエプロン、デッキブラシを担いでいる青年は
この庭園の清掃員か何かかと勘違いされてもおかしくない。
現に、もうすでにすれ違った何人かが
この辺りのことについて尋ねてくるなどといった場面を繰り返した後だ。
エプロンのポケットにねじ込んだ招待状。
ここは青年にとってもまったくの未知の場所だった。

リキ
「にしても、師匠が飛べねぇってのもおかしな話すねぇ…。
俺は問題なく飛べんのに…、
お陰で空からの探索、俺だけですることになったし」
「にしても、師匠が飛べねぇってのもおかしな話すねぇ…。
俺は問題なく飛べんのに…、
お陰で空からの探索、俺だけですることになったし」

リキ
「…………」
「…………」

リキ
「まぁ、いいか。
向こうは向こうでちゃんとするだろうし、
俺が気にしてどうにかなるわけでもねぇ」
「まぁ、いいか。
向こうは向こうでちゃんとするだろうし、
俺が気にしてどうにかなるわけでもねぇ」

リキ
「それよりいい材料でも見つかりゃいいすねぇ。
ちっとくらい個人的に使っても~……試しも必要だし?」
「それよりいい材料でも見つかりゃいいすねぇ。
ちっとくらい個人的に使っても~……試しも必要だし?」

白カブ
「ラ!」
「ラ!」

リキ
「……いや、ほんとに付いてくんの…?」
「……いや、ほんとに付いてくんの…?」

白カブ
「ラ?」
「ラ?」
ランドラがぴょこんと飛びつく


リキ
「だーっ!こら!
駄目すよ、これ親の遺品なんすから!」
「だーっ!こら!
駄目すよ、これ親の遺品なんすから!」

白カブ
「ラ~っ!!」
「ラ~っ!!」

リキ
「わーか、った!いいって付いてきても!!
だから早く降りろって…!!………は~……も~……」
「わーか、った!いいって付いてきても!!
だから早く降りろって…!!………は~……も~……」
かくして空の旅が始まろうとしている。

リキ
「……そういや、師匠に連絡………は…後でいいか」
「……そういや、師匠に連絡………は…後でいいか」
未完のランタン

青い炎のようなものが不思議なガラスの中央に浮かんでいる。
魔法技師だった親の遺品、いわゆる形見であるが
詳しいことはリキ本人も把握はしていない。