トテトテと足元で戯れているランドラを見ながら、とうかさんとの話した内容を思い出していた。

0か1で考えてはいけない。

それはそうだ。ちょうどいいところを探していかなければならない。
だけど、自分は昔間違えた。
1で物事を考えてしまい……。

チリン

聞こえないはずの音がする。
自分を責めるように。

あの時、あの夜、兄は止めてくれたじゃないか。
でもそれを押し切ってやったのは、オレだ。

必死に何とかしようとみんなが動いた中、動かなくなったのは、オレだ。


────あぁ、この鈴の音が聞こえなくなるのはいつになるんだろう。