Eno.108 日野森 玲 ノート - はじまりの場所
一冊だけ、鞄からずっと出せずにいたノートがある。
今も中に入っていて、存在を忘れたことなんてない。
古ぼけたノート。
母の日記。
あるいは遺言。
「…………」
怖くて、ずっと読めずにいたもの。
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