Eno.125 食■世界オブスキュラ  家畜 - せせらぎの河原

ハイネ
「メルが羨ましかったんだ」


ハイネ
「大事で大好きで家族のように思っていたけれど」


ハイネ
「メルは俺が持てないものを全部持っていた」



ハイネ
「だけどメルにはずっと言えなくて見ないフリしてた」


ハイネ
「でも、夢を見た」



 
夢の俺はメルに首を絞められていた。動かなくなるまでね」



ハイネ
「苦しくなったと同時に、俺は飛び起きるように目を覚ました」






ハイネ
あの時が人生で一番興奮した!





ハイネ
「信じられないよね、手の震えが止まらなかったんだ。
夢なのに感触がリアルで心臓はずっとドキドキして
メルはこんな事しないだろって焦りが止まらなかった!」


ハイネ
「同時に分かったんだ、俺は皆の中でも一番家畜に向いてるんだって!


ハイネ
食用人間パペットの中でも俺だけ皆と違う!
どうして俺には出来ないんだろうって思った事は全部俺が異常だから!
酷い目に遭うかもしれない事態にどうしようもなく興奮する!
ホント奇跡が重なりすぎてどうにかなっちゃいそう!



ハイネ
「……」


ハイネ
「……、」



ハイネ
本当に、気持ち悪い









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