Eno.125 食■世界オブスキュラ  パペットについて - まぼろしの森林

1.
各地に存在する人間牧場には『パペット』と呼ばれる種族を収容している。
『パペット』とは人間、亜人たち食物連鎖の最下層に位置する食用生物である。
その肉は通常の人間より格別に美味であり、肉食の種族は主食になっているようだ。
通常よりやや厳しい環境下に適応する事で肉の品質を向上させる。

食用の期限は25歳と言われているが、高ランクの品質を持つ個体は期限を超えても美味だという。
魔法を扱える『パペット』は貴重でウェンディゴの施設で動力源にあてがわれる事が多いが、
魔力の流れる肉は寿命を延ばす、若返りの効果があるなど美食家たちの間で噂されている。

最高級の『パペット』は芳醇なワインのような匂いを発し、匂いを嗅いだものは酩酊状態になるという。
もっとも人間の嗅覚では分からないとされており、香りを放つ器官をもった『パペット』は『ライプパペット』と呼ばれる。



2.
『パペット』は取り込んだ物質全てを体内でエネルギーに変換する力を持っている。
エネルギーを蓄えることに特化した体は豚や牛より上質でとろけるような味わいになるという。
酒を適度に摂取させることで品質が向上しやすく、酒気を帯びた肉は甘みを含み美食家から好まれやすい。
ただし高品質の『パペット』は希少で高値で売られているため、拘らなければBランクの品質で満足するだろう。

『ライプパペット』は最高級ランクの『パペット』である。
美食家も夢中になるほどの味を持つと言われており、過去に存在した『ライプパペット』は骨も残らなかったという。
ウェンディゴにある店では好みの『パペット』を指名してから解体してもらうサービスになっている。
勿論生きたまま食べるのを好む亜人もいるようだ。


3.
秘匿事項。








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