Eno.169 世界を彩る華麗な仙境の娘  6.カスミソウ - あざやかな花園

ぼんやりしてたのか、なんだか間違えて、下書きの記録を送信しちゃったわ……
書き直し書き直し。なかったことにならないかしら~……

さて気を取り直して。
これまで記録は夫日分を1日でまとめていたけど。
ヴァーディクトさんの件は、わたしにとっては、すごく印象深い出来事だったから。
ページを分けてみようかなって。



探索準備が整ったかも、というときに人がたくさんいて
だれかいるかなってきょろきょろしてたら、ヴァーディクトさんに声をかけられたの。

いろいろあって、彼の出自のこととか、元天使になった理由を聞いて、
疲れている、とか 平然としているようで、傷ついてるって感じた。
わたし相手なら話せるっていってたのも全然嘘でもいいけど、
掘り起こしてしまったのはわたしでこれ以上、話してほしく無かったから。


だから、わざと、急に空気が読めなくなる女を演じた
演じられたのかはわからないけどね



わたしは、"気"を読める。
人に触れることによって悪い人かを判別することができるし、
面積が広いほどよくわかる。
故に、ハグなどで接触を試みている。

さすがに同じ天上界にいる人よりは気は分かりにくいかもしれないけど
ぎゅって抱きしめられてさらにわかった気がする。
過去のことは何も知らないけど、悪い人ではないってことはわかった。
もとからそんなに疑っていなかったけれど。

前日は頂にいたけれど、そのときは天使さんたちがたくさんいて、
転がってしまった赤い鳥さんの弾丸を拾おうとはせずに
捨てようとしてたのをみたのもあって
元天使になってしまったヴァーディクトさんより、
普通の天使のほうが性悪だって感じた。
人によるだろうし、ただの悪乗りだったかもしれないけど。


なんとなく、一人にさせたくなくて添い寝に誘って、寝かしつけて
しばらくしてからそっと帰った。
暗闇でも見える左目のおかげでちゃんと寝顔を見れたわ、ふふ。



もう一度飛びたいかどうかを聞いた時の回答を聞いて、
彼を空中に招待したくなった。
あの人なら、お友達がたくさんいるだろうから、
わたしの役目ではないかもしれないけど。
あの答えを聞いて、そう思った。



ただ、今のわたしははいつもやってるように、地面から数ミリ浮くくらいしかできない。
天上界に帰ればこの問題は解決するけれど、
それをすれば二度と会えなくなるのがわかってる。

この地にいて解決する方法は一つだけある。だけど、伝えたくはない。
なんとなく、なんとなくだけれど、応じてくれそうだから。だから伝えたくないわ。








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