Eno.69 セイラム・ダンバース  ピューリタン - はじまりの場所

心無い事を言われた。俺の求める友愛は重たくて、場に即してないって。
実際そうなんだと思う。
俺はクインへの負い目があって、その反動で多くを求めてしまう。
友達の為なら何でもしたいし、その分、俺の事を見てほしいんだ。

重いし、女々しいよな。分かってる。

でも、そんな俺にも何人か友達が出来たんだ。

勿論それぞれの価値観は、俺のそれとは違うんだと思う。
でもそれでもいいと思っている。
ひとつずつ彼らの事を知っていって、
段階的に絆を作ることができたら……

……でも、俺は明日から遠出をする予定だ。
数日俺と話さない内に、俺のことなんて忘れちゃったりして……

いや、ダメだな。折角縫合もできるようになったんだ。
前向きにならなくっちゃ。こんな想いは、誰にも知られない方が良いんだから。








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