Eno.740 【背中を押す者】 お別れのご挨拶。 - あざやかな花園
「――だから……ねぇ、ランドラ。聞いてる?」
「どら~」
「こういうときの返事だけは毎回いいんだから……」
「とにかく、僕は戻った途端捕縛されてしまうだろうし、
君みたいな生物……?は討伐対象だから、ここでお別れだよ」
「お世話になりました。
君がいてくれたおかげで、寂しくなかったし不安も紛れたよ」
「一緒にいられなくてごめん。元気でね」
「どらら~」
腕のような部分を指で摘むように握手をして、一人と一匹?は別れた。
はずだったのだが、ランドラは当然の顔で元の世界についていった。