Eno.414 煤かぶりのドゥリズル  記録002 - そよかぜの丘

 

(録音を開始。)

ドゥリズル
「ドゥリズルはしとしと雨。」


ドゥリズル
「ロロ・ジャ・ラ。『慈しむ雨』と言う意味だ。
 だいたい同ジだから、共通語から取った。」


ドゥリズル
「雨は、」


ドゥリズル
「恵みの象徴であり、一方で長く降レば疫病も齎す。」


ドゥリズル
「長くなイ方が良い、全くもってその通り。」


ドゥリズル
「オレは恵みの雨デあれただろうか。慈しむ事が叶っただろウか。」


ドゥリズル
「どうかな。あまり意識はシていなかった。」


ドゥリズル
「どうアれ雨が上がれば、陽が差すだろう。そうしてやがて渇くだろう。」


ドゥリズル
「何も残さなイ訳でもないが、せめて恵みであれと思う。」


ドゥリズル
「寒イな。此処は。ふふ……」


ドゥリズル
「これをわざわざ掘り出して聞いてイるオマエに褒美をやろう。」


ドゥリズル
「パスワードは『iveseenitall』だ。」


ドゥリズル
「心当たりが無イなら忘れる事だな。大したものじゃナい。」


ドゥリズル
「この記録ヨり後は特にオマエが聞いても得は無い。以上だ。」


(録音を終了。)

 








<< 戻る