Eno.171 クローシア Log_09『ユール祭』 - いろどりの山道
森へ向かう前、島の上空を飛んでいると花火が上がっているのを目撃。
そこはいろどりの山道と呼ばれる場所で、見ると出店の屋台も立ち並び、何やらお祭りの気配。
祭りは好きだ。花火も大好きだ。
というわけで喜び勇んでトトと共に向かったところ、祭りはまだ始まったばかりの様子でそれほど混んでいるということもなく、
ゆったりと店を見て回ることができた。
まず気になったのは併設して一人の店主がやっていたドーナツ屋とお面屋さん。
店主が頭にドーナツを乗せた天使 (?)だったこともあってかトトがドーナツ面があるのかとワクワクしていたが、
お面もドーナツもかわいらしいランドラ型のものだった。残念。
お面はしっかりと作り込まれた逸品で、鉱石の化粧も施されている。
なのに無償提供で、お代は気持ちでいいと言うので驚きだ。大切にしようと思う。
ドーナツも特別うまいというものでもなかったが普通においしかったので満足である。
というかお祭りで食べるものって、味は普通でも雰囲気と相まってなんだか特別感があっていいよね。
それから近くにあった、店番を白いランドラ がやっているお店へ。
そこではオレンジジュースにかぼちゃスープ、かぼちゃの煮物なんかが売っていた。
オレンジ一色だが、このお祭りに何か関連していたのだろうか。
ひとまずオレンジジュースとスープをいただき、客やランドラも増えてきたので会場内にあったテーブルスペースへ移動し、花火を見物しつつ味わった。
そのうちに雪も降り始め、なんやらヤギがどうこうと騒がしく。
祭りの余興かと見に行ってみれば、巨大な──シカ? ヤギ? オオカミ?
ユールそのものであると名乗る使者と化身が雪を降らせていた。
まるで雪そのもののような美しい白い化身はかかってこいと言わんばかりの態度で祭りの参加者たちの攻撃を受け入れている。
次々と挑んでゆく人々。ついでにランドラ。
最初はジュースでも飲みながら見学しようかと思ったけども、トトが飛び込んでいったしせっかくだから盛り上げておこうと思い、
化身が起こした邪魔な強風を吹き飛ばしておいた。
花火で爆撃してる人もいたし、この程度は目立つこともないだろう。
そのうち参加者たちによる攻撃に屈したのか化身は大地に溶けるように崩れ落ち、そのまま消えてしまった。
最後に使者(どう見ても運営の方の変装した姿なのであったが)が何かを言い残して去ったが……。
そんなことより、目に入ってしまったのは寿司である。
寿司が……この世界にも……!?
おいしそうに寿司を頬張る黒尽くめの青年 に、思わず熱い視線を送ってしまったら──なんと彼は気前よく寿司を分けてくれたではないか。
間違いない、この口内でとろける食感。凝縮された脂のうまみ。特上のそれである。
なんの魚なのかはわからないが……とても高級なお味だったのは確か。ご馳走様でした!!
っとまぁ、催しも楽しみつつ(ほぼ寿司に意識を持っていかれてしまったが)、降り積もった雪景色の中で温泉へと向かう。
お祭りの案内看板によると会場の奥地にはオレンジ風呂が用意されているとのことだった。
実際に見てみるとそこには柚子のようにオレンジがたくさん浮かべられており、確かにオレンジ風呂で間違いない。
銀世界の中で入る柑橘の香りが漂う温泉はまた素晴らしいものだったねぇ。
祭りのクライマックスを彩るように次々と夜空に咲き誇る花火もいろんな種類があって、とても綺麗だったし。
湯上がりに飲むオレンジジュースも芳醇でとてもおいしかったし、楽しいお祭だったな~。
そういえば、この世界の花火のかけ声は一部では「ろたや」と言われているみたいだった。
ちょっとした異世界文化を垣間見た気分。
っと、お祭りの余韻に浸っているとハナコさんのほうからはよ来いと連絡を受けてしまったので、
今度こそグランドマスターシェルのところへ行かないと。
何か手がかりが掴めますように。ユールに願いを込めて。
そこはいろどりの山道と呼ばれる場所で、見ると出店の屋台も立ち並び、何やらお祭りの気配。
祭りは好きだ。花火も大好きだ。
というわけで喜び勇んでトトと共に向かったところ、祭りはまだ始まったばかりの様子でそれほど混んでいるということもなく、
ゆったりと店を見て回ることができた。
まず気になったのは併設して一人の店主がやっていたドーナツ屋とお面屋さん。
店主が
お面もドーナツもかわいらしいランドラ型のものだった。
お面はしっかりと作り込まれた逸品で、鉱石の化粧も施されている。
なのに無償提供で、お代は気持ちでいいと言うので驚きだ。大切にしようと思う。
ドーナツも特別うまいというものでもなかったが普通においしかったので満足である。
というかお祭りで食べるものって、味は普通でも雰囲気と相まってなんだか特別感があっていいよね。
それから近くにあった、店番を
そこではオレンジジュースにかぼちゃスープ、かぼちゃの煮物なんかが売っていた。
オレンジ一色だが、このお祭りに何か関連していたのだろうか。
ひとまずオレンジジュースとスープをいただき、客やランドラも増えてきたので会場内にあったテーブルスペースへ移動し、花火を見物しつつ味わった。
そのうちに雪も降り始め、なんやらヤギがどうこうと騒がしく。
祭りの余興かと見に行ってみれば、巨大な──シカ? ヤギ? オオカミ?
ユールそのものであると名乗る使者と化身が雪を降らせていた。
まるで雪そのもののような美しい白い化身はかかってこいと言わんばかりの態度で祭りの参加者たちの攻撃を受け入れている。
次々と挑んでゆく人々。ついでにランドラ。
最初はジュースでも飲みながら見学しようかと思ったけども、トトが飛び込んでいったしせっかくだから盛り上げておこうと思い、
化身が起こした邪魔な強風を吹き飛ばしておいた。
花火で爆撃してる人もいたし、この程度は目立つこともないだろう。
そのうち参加者たちによる攻撃に屈したのか化身は大地に溶けるように崩れ落ち、そのまま消えてしまった。
最後に使者
そんなことより、目に入ってしまったのは寿司である。
寿司が……この世界にも……!?
おいしそうに寿司を頬張る
間違いない、この口内でとろける食感。凝縮された脂のうまみ。特上のそれである。
なんの魚なのかはわからないが……とても高級なお味だったのは確か。ご馳走様でした!!
っとまぁ、催しも楽しみつつ(ほぼ寿司に意識を持っていかれてしまったが)、降り積もった雪景色の中で温泉へと向かう。
お祭りの案内看板によると会場の奥地にはオレンジ風呂が用意されているとのことだった。
実際に見てみるとそこには柚子のようにオレンジがたくさん浮かべられており、確かにオレンジ風呂で間違いない。
銀世界の中で入る柑橘の香りが漂う温泉はまた素晴らしいものだったねぇ。
祭りのクライマックスを彩るように次々と夜空に咲き誇る花火もいろんな種類があって、とても綺麗だったし。
湯上がりに飲むオレンジジュースも芳醇でとてもおいしかったし、楽しいお祭だったな~。
そういえば、この世界の花火のかけ声は一部では「ろたや」と言われているみたいだった。
ちょっとした異世界文化を垣間見た気分。
っと、お祭りの余韻に浸っているとハナコさんのほうからはよ来いと連絡を受けてしまったので、
今度こそグランドマスターシェルのところへ行かないと。
何か手がかりが掴めますように。ユールに願いを込めて。