Eno.322 恋路 六六 箱舟の青空教室⑥ - ひかりの森
クルフィ
「あの……」
「あの……」
ラクヤス
「はい、何でしょう」
「はい、何でしょう」
クルフィ
「龍の龍 います か?」
「龍の龍 います か?」
教師風の男は、『待ってました』と言わんばかりに微笑む。
ラクヤス
「先程も言った通り、
天龍は基本的に空に連なる者たちであって、
地に属する龍殻が発現する事はほとんどありません。
そう、ほとんどありませんが……、
何事にも例外というのは付き物ですからね。
私も観測した事がありますよ」
「先程も言った通り、
天龍は基本的に空に連なる者たちであって、
地に属する龍殻が発現する事はほとんどありません。
そう、ほとんどありませんが……、
何事にも例外というのは付き物ですからね。
私も観測した事がありますよ」
クルフィ
「すごく つよそう」
「すごく つよそう」
ラクヤス
「まぁ……色々な制約を抜きにすれば、そう言えるかも知れませんね。
ただ、天龍は風と共に移ろい、流れゆくもの。
地龍は地の上に芽生え、築き上げるもの。
一つの個体にその両方が存在する時、
流れるべきものが滞り、堆積すべきものが流れ出して、
何やかんやあった後に……」
「まぁ……色々な制約を抜きにすれば、そう言えるかも知れませんね。
ただ、天龍は風と共に移ろい、流れゆくもの。
地龍は地の上に芽生え、築き上げるもの。
一つの個体にその両方が存在する時、
流れるべきものが滞り、堆積すべきものが流れ出して、
何やかんやあった後に……」
クルフィ
「あとに?」
「あとに?」
ラクヤス
「死にます」
「死にます」
クルフィ
「えぇ……」
「えぇ……」