Eno.238 近藤エミヤ  散策の道程 - ひかりの森

エミヤ
「テツ~、腹減った~」


雨の中で出発した俺たちは、夜露をしのぐために森の中へ。
一息ついたところでグゥと腹の虫が鳴き始めた。

ここの世界に来てから、あるいはここに至る道中で作ってもらったテツの料理はマジで美味い。
アヤはうまそーに毛色を変えながらニコニコがっつり食ってたし、ネコ助も一緒に光りながら満足そうだった。

へへっ、お前ほんと良い嫁さんになるぜ?

しっかし、クマ助が大量に出てきた時ゃどうしようかと思ったが、案外どうにかなるもんなんだな。
最初のころは素手でちょっときつかったが、手持ちの素材で愛用のスパナに似た武器を作ってみりゃ楽勝ってなもんよ!
愛用の工業用手袋みたいなのも手に入れられたし、これで百人力だぜ!

さて、今日はシェルで野宿になりそうだ。

……おいおいテツ、どこ行くんだよ。
こっち来いって。一人で寝る気か?
今更一緒に寝るのなんざ恥ずかしがる仲でもねーだろうが。

エミヤ
「なんならあの二人に聞こえるように、もぉおおっと恥ずかし~い声をあげさせてやろうかぁ?」


…あでっ!?
おいアヤカぁ! 聞いてくれよ!
テツの奴、恥ずかしがって俺と一緒に寝てくれねえんだってよ!
お前だって一緒に寝たほうがいいよなあ?

エミヤ
「そーだろそーだろ!? な、今夜はおじさんと一緒に寝ようぜえ?
 そりゃもうグ~~~ッスリと寝られるようにしてやるからよぅ!」


へっへっへ…。

あん?
な、なんだよネコ助。
なんか言いたげな目でこっち見やがって……なんか言えよ!?








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