Eno.442 巫伽 惺  Liebe - はじまりの場所

 せっかく此処に来たし、鈴のために此処の理について知る範囲で教える事にした

 それはほぼ初めて私の意志でやった事で、とても楽しかったから
 あいつを探すためにも配信者と言う建前は好都合だった

 しかし、そんな都合よくあいつが見つかるはずもなく
 結局やれる事は大抵やった

 楽しそうだったから探すために様々な催しに顔を出したりもした

 大丈夫。目的は忘れてないよ
 ツルバミを探す事。それが最優先だ
 私は新月の続きであり、終わらせる事こそが私の願いであり
 …………

 
わたしは今、楽しいですか?」

 
Liebeわたくしは今が楽しいですよ」

 
「ツルバミを探す時間が惜しいくらいに」

 
「ずっと、こんな時間が続けばいい」


 
「幸福が騙りになった過去を振り返ったとしても」

 
終わらないでくれ。そんな願いが次第に大きくなるんです」

 
「お祭り、楽しかったですね。一位、嬉しかったですね」

 
「それでいいじゃないですか」


 
「死人の願いに囚われたとこで、救われないのだから」

 
「……まぁ、救われなくてもやるだろうけど。わたしは」









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