Eno.52 LReaper 記録②:ある幸福な家族写真。ありふれた、かけがえのない一ページ。 - はじまりの場所

麻糸
「もう少し近づいた方がいいかしら、ねぇあなた?」
「もう少し近づいた方がいいかしら、ねぇあなた?」
麻糸:長い寿命を持つ鬼人の女。発明家で義肢職人。

アスター
「ち、近すぎでは、ありませんか……?」
「ち、近すぎでは、ありませんか……?」
アスター:麻糸の夫。この世界では珍しい純人間の騎士。

トーゴ
「いいから寄れ!もっとくっつけ!
こどもたちは踏み台から落ちないようになー」
「いいから寄れ!もっとくっつけ!
こどもたちは踏み台から落ちないようになー」
トーゴ:麻糸の親友でありアスターの相棒。大樹ほどの寿命を持つエルフ。

クレフ/クリス
「「はーい」です!」
「「はーい」です!」
クレフ/クリス:麻糸とアスターの双子のこども。左の弟がクレフィオルト、右の姉がクリスフィア。

トーゴ
「よーし、その位置だ。全員こっち向いて笑えよー、行くぞ、3,2,1……」
「よーし、その位置だ。全員こっち向いて笑えよー、行くぞ、3,2,1……」
愛する人と家庭を築く。ありふれた、かけがえのない幸せ。
ずっと研究開発にしか興味のなかった私が、雷に打たれたように恋に落ちて、あっという間にここまで来てしまった。
私よりはるかに寿命の短い彼と少しでも多く過ごすために、研究をやめて、仕事を減らして、失ったものは多いけれど……
それでも、受け止めきれないほどの幸せを貰っている。
かわいいかわいいこどもたちも、すくすく育っている。どちらもパパによく似てるわ。
冷静で慈悲深いクレフィオルトと、おてんばで勇気に溢れたクリスフィア……成長が楽しみ。
親しい友人もこうして訪れてくれる。私は本当に素敵な人たちに囲まれている。

トーゴ
「よし、OK。よく撮れてるぜ。」
「よし、OK。よく撮れてるぜ。」

麻糸
「いっぱい焼き増ししましょうね、リビングにも寝室にも置きたいし……」
「いっぱい焼き増ししましょうね、リビングにも寝室にも置きたいし……」

アスター
「私も持ち歩きたいので、その分も。」
「私も持ち歩きたいので、その分も。」

クレフ/クリス
「みせてー!」「みたいです!」
「みせてー!」「みたいです!」

トーゴ
「よーし見せてやろう、みんないい顔してるぞ〜」
「よーし見せてやろう、みんないい顔してるぞ〜」

アスター
「……毎年こうして、写真を撮りましょうね。」
「……毎年こうして、写真を撮りましょうね。」

麻糸
「ええ、それがいいわ!約束ね!」
「ええ、それがいいわ!約束ね!」
ああ、私はなんて幸せなんでしょう!
愛しいあなた、私の一番星。愛しい子供たち、私の幸せ。
あなたたちと一緒にいられるなら、他に何もいらないのに!