Eno.458 リシェル・ヴァイスハウプト 山頂にて - はじまりの場所
山の頂に近い岩場で立ち止まり、遠くの空を見上げていた。
はじまりの場所の北西、
高台の平地から打ち上がる花火が冬の夜気を裂くたびに色と光だけが遅れて届く。
そう呟いてHanaco端末を手に取る。
表示されたマップを確認し、
自分がまだ島の全域を歩き切れていない事実を改めて受け止めた。
山頂から南西の方角へ視線を移す。
あの先は一度も足を踏み入れていない場所だ。
花火の破裂音は次第に間隔を広げ、やがて風に紛れて判別できなくなる。
視界に残るのは夜空に薄く滲む残光だけ。
自分はそれを追おうともせず、
測りようのない距離を前に、ただ呼吸を整えたまま立っていた。
はじまりの場所の北西、
高台の平地から打ち上がる花火が冬の夜気を裂くたびに色と光だけが遅れて届く。

リシェル
「祭りが終われば、島は一気に静かになるんだろうね」
「祭りが終われば、島は一気に静かになるんだろうね」
そう呟いてHanaco端末を手に取る。
表示されたマップを確認し、
自分がまだ島の全域を歩き切れていない事実を改めて受け止めた。

リシェル
「残り……2エリア、か」
「残り……2エリア、か」
山頂から南西の方角へ視線を移す。
あの先は一度も足を踏み入れていない場所だ。

リシェル
「未記録の花は……あの辺りに残っているのかな」
「未記録の花は……あの辺りに残っているのかな」
花火の破裂音は次第に間隔を広げ、やがて風に紛れて判別できなくなる。
視界に残るのは夜空に薄く滲む残光だけ。

リシェル
「…………」
「…………」
自分はそれを追おうともせず、
測りようのない距離を前に、ただ呼吸を整えたまま立っていた。