Eno.155 ELP  お誕生日 - はじまりの場所

私にはお誕生日というものがなかった。
造られた日ならあるだろうけれど、その日を私は知らない。

輝夜もお誕生日を知らないと言う。


お誕生日があって、祝ってもらえるのは当たり前ではないのだ。
それは凄く恵まれている事だと、私は思っている。

それでも……。

ELP
「自分のお誕生日が好きな人ばかりではない事くらいはわかっています」



トバリさんに一緒のお誕生日にしたいと言った。
その方が嬉しいが楽しいが増えるから、そう輝夜に言われたから。


トバリさんはお誕生日、嬉しいと思っていたのだろうか。
楽しい日だと思っていたのだろうか。

教えてもらった事を思い出す。
あの人がどうやって今まで過ごしていたかを思い出す。


せつなくなってきた。


ELP
「お誕生日、楽しいって嬉しいって言って貰えるようになればいいのです」

ELP
「私達はここから始めればいいのです」


編みかけのマフラーに手を伸ばす。
輝夜にアドバイスを貰った、長いマフラー。

喜んで貰えるかわからないけれど。


今年のお誕生日は……。

ELP
「私達にとって始まりです」









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