Eno.52 LReaper 報告①:探査船『白矢印』 - はじまりの場所
「【交換手 】から【標識 】へ」
「時空域428:ストロールグリーンの周辺、彩花庭園とを繋ぐ海域に時空間の歪みが発生した。」
「『白矢印』に異常の確認と航路の再整備、世界の再調査を願う。」
「【標識 】から【交換手 】へ」
「了解した。『白矢印』が向かう。」
ある世界「彩花庭園」、その中でも、神の住まう地と人の住まう地の狭間にある場所。
それが「開環港」──異世界と彩花庭園を繋ぐ出入口。
開環港にはある神々が住んでいる。
彼らはフェアビンデン。異世界渡航と旅の安全を司る、100人で一柱の群体の神である。
元は一人の少年だった彼らは、世界全体をループに巻き込んだ壮大な神話と紆余曲折の末に、
世界線と共に増殖し、統合され、果てに神性を得た。
そして今は、各々で分担しながら、世界運営に携わり、多くの仕事をこなしている。
異なる世界線の同一人物である彼らは、皆容姿が似通っている。
特に、元が同じであるから、魂の色である瞳の色、そして魂の色に付随する能力は共通だ。
能力は『重なったものを見透かす』……言ってしまえば、広義の透視および千里眼。
この力を用いて、様々なことを観測し、記録し、成してきた。
四隻の異世界渡航船からなる船団は、乗組員が全員フェアビンデンで構成されている。
今日は、そのうちの一隻、探査船『白矢印 』が、果てしない時空の海へ出る。
V =サイン:『白矢印』の船長、航路整備担当。冷静沈着な鉄面皮。
V =マップ:『白矢印』の船員、海図・地図作成担当。ムードメーカー。
V =アーク:『白矢印』の船員、防衛・操舵担当。穏やかな折衝役。
『白矢印』は、砕氷船によく似た外見の異世界渡航船だ。
様々なことが起こる時空の海の、未確認地域や、危険度の高い地域に赴くこの船は、
様々な状況に対応できる装備と、高い防御力を備えている。
他の船や旅人たちのために、未開の海を切り開き、道を作る。それがこの船の役割だ。
ストロールグリーンには、協力者であるカルツァ、同胞であるV=トレイターが赴いたことがある。
地形情報や概要などの情報は既に報告されている。
重要なのは、ストロールグリーンが「クロスワールド」……
世界の交差点、様々な世界からのヒトやモノが集まる場所である点だ。
クロスワールド周辺は、その多色さ故に様々な異常が起こりやすい。
この航海が、忘れられない旅になることを、オレ達はまだ知らなかった。
探査船『白矢印』
https://soraniwa.428.st/gf/?mode=chat&list=6&room=386
「時空域428:ストロールグリーンの周辺、彩花庭園とを繋ぐ海域に時空間の歪みが発生した。」
「『白矢印』に異常の確認と航路の再整備、世界の再調査を願う。」
「【
「了解した。『白矢印』が向かう。」
ある世界「彩花庭園」、その中でも、神の住まう地と人の住まう地の狭間にある場所。
それが「開環港」──異世界と彩花庭園を繋ぐ出入口。
開環港にはある神々が住んでいる。
彼らはフェアビンデン。異世界渡航と旅の安全を司る、100人で一柱の群体の神である。
元は一人の少年だった彼らは、世界全体をループに巻き込んだ壮大な神話と紆余曲折の末に、
世界線と共に増殖し、統合され、果てに神性を得た。
そして今は、各々で分担しながら、世界運営に携わり、多くの仕事をこなしている。
異なる世界線の同一人物である彼らは、皆容姿が似通っている。
特に、元が同じであるから、魂の色である瞳の色、そして魂の色に付随する能力は共通だ。
能力は『重なったものを見透かす』……言ってしまえば、広義の透視および千里眼。
この力を用いて、様々なことを観測し、記録し、成してきた。
四隻の異世界渡航船からなる船団は、乗組員が全員フェアビンデンで構成されている。
今日は、そのうちの一隻、探査船『

V=サイン
「では、改めて確認を行う。」
「では、改めて確認を行う。」

V=マップ
「オーライ、いくらあってもいいからな。」
「オーライ、いくらあってもいいからな。」

V=アーク
「航路問題なし。聞く準備はできてるよ。」
「航路問題なし。聞く準備はできてるよ。」

V=サイン
「今回赴く世界は『ストロールグリーン』。空が果てしなく広がり、多数の浮島から構成された世界、その浮島のひとつだ。神の庭園とも呼ばれる。」
「今回赴く世界は『ストロールグリーン』。空が果てしなく広がり、多数の浮島から構成された世界、その浮島のひとつだ。神の庭園とも呼ばれる。」

V=マップ
「前にカルツァとかトレイターがいたところだよな?」
「前にカルツァとかトレイターがいたところだよな?」

V=サイン
「ああ。今回そこに異常が起きた。時空間の歪みだ。気をつけるべきは──」
「ああ。今回そこに異常が起きた。時空間の歪みだ。気をつけるべきは──」

V=アーク
「タイムパラドックス、だね。」
「タイムパラドックス、だね。」

V=サイン
「そうだ。カルツァやトレイター、及び我々と関わりのある者との接触はなるべく避け、あるとしても細心の注意を払うように。」
「そうだ。カルツァやトレイター、及び我々と関わりのある者との接触はなるべく避け、あるとしても細心の注意を払うように。」
『白矢印』は、砕氷船によく似た外見の異世界渡航船だ。
様々なことが起こる時空の海の、未確認地域や、危険度の高い地域に赴くこの船は、
様々な状況に対応できる装備と、高い防御力を備えている。
他の船や旅人たちのために、未開の海を切り開き、道を作る。それがこの船の役割だ。

V=アーク
「そろそろストロールグリーン周辺だよ、何が見える?」
「そろそろストロールグリーン周辺だよ、何が見える?」

V=マップ
「見たところ……タイムラインがねじれてんのか? 空間自体には異常はなさそうだが、時間軸にバラツキが生じている。」
「見たところ……タイムラインがねじれてんのか? 空間自体には異常はなさそうだが、時間軸にバラツキが生じている。」

V=サイン
「空間が無事なのであれば、航路の再整備は必要なさそうだな。」
「空間が無事なのであれば、航路の再整備は必要なさそうだな。」

V=アーク
「でも、変だね。クロスワールドだから、空間の歪みは起きるだろうけれど……時間軸にここまで異常が出るのって珍しくないかな?」
「でも、変だね。クロスワールドだから、空間の歪みは起きるだろうけれど……時間軸にここまで異常が出るのって珍しくないかな?」

V=マップ
「同意見だ。何が起こっているのかわかんねえし、時間をかけて調査する必要がありそうだな?」
「同意見だ。何が起こっているのかわかんねえし、時間をかけて調査する必要がありそうだな?」

V=サイン
「本部にはオレから連絡しておく。……マップ、休暇ではないからな。」
「本部にはオレから連絡しておく。……マップ、休暇ではないからな。」

V=マップ
「わーかってるよ!」
「わーかってるよ!」
ストロールグリーンには、協力者であるカルツァ、同胞であるV=トレイターが赴いたことがある。
地形情報や概要などの情報は既に報告されている。
重要なのは、ストロールグリーンが「クロスワールド」……
世界の交差点、様々な世界からのヒトやモノが集まる場所である点だ。
クロスワールド周辺は、その多色さ故に様々な異常が起こりやすい。

V=サイン
「……あれが、ストロールグリーン。」
「……あれが、ストロールグリーン。」

V=マップ
「平和な庭園って感じだけど……さぁすがクロスワールド、規格外の力の持ち主がびっくりするほどいるぜ!」
「平和な庭園って感じだけど……さぁすがクロスワールド、規格外の力の持ち主がびっくりするほどいるぜ!」

V=アーク
「一度ゲートポートにつけるよ、その後は……あの辺りでいいかな?」
「一度ゲートポートにつけるよ、その後は……あの辺りでいいかな?」

V=サイン
「マップは事前資料との差異および時系列の確認、アークは周辺の整備と手続きを頼む。オレは危険因子の確認に向かう。」
「マップは事前資料との差異および時系列の確認、アークは周辺の整備と手続きを頼む。オレは危険因子の確認に向かう。」

『白矢印』
「了解!」
「了解!」
この航海が、忘れられない旅になることを、オレ達はまだ知らなかった。
探査船『白矢印』
https://soraniwa.428.st/gf/?mode=chat&list=6&room=386