Eno.56 光聖者フォルテ ◇邂逅と謎 - はじまりの場所
これを渡した相手はどんな人物か…。
ピアスも結局何か恐ろしい効果があると思いながら、
防御結界を張るも特になかった。
それから三日ほど過ぎたある日。
その時、部屋の中で何かが光った。
というよりその光が僕の前で浮かんでいた。
『ようやく誰かを来させる気になったか?』
浮いている謎の光の玉から響く声。
『誰とは…ふ、そうだな。教えてやってもいいぞ』
現れたのは、黒髪で、赤い目をしたローブを着た男。
コイツは一体…?いやちょっと…僕に似ている気もしなくもない。
ドッペルゲンガーというヤツか?それならもう少し似ているはずだが…。
『僕はお前と<同じ者>だ』

『同じ者としか言えんな。お前だけではないということ。
そしてお前は――よく似ている。僕の相方にな』
『それ以外どうと言えるんだ?』
なるほど。やはりこいつが送ってきたのか。
『フッご名答だな。名探偵。そこまで若いお前がそこまで気づけているとはな』
『簡単だ。それは水晶を通じてお前の耳になる。つまりお前が話したことも聞こえた言葉もこちらには聞こえる……。
なかなか面白いだろう?』
そういえば昼はパンケーキだったなと思い出す。
『何だとぉ!?パンケーキを食うのだけは禁止だ!!!』
『ちが…!ふんっ!パンケーキならラ・ビアンコでいっぱい食べてやる…!!』
『お前!!!それを言うなぁ!今日は帰る!!』
そう言って涙目で去っていった。
パンケーキ好きだったかもしれない。僕は…夜はパエリアにしておこう。
静まった塔。塔と言っても二階までしかないが…。なんか悪い事してしまったかもしれない。
今度来たらパンケーキでも焼いてやるか。
ピアスも結局何か恐ろしい効果があると思いながら、
防御結界を張るも特になかった。
それから三日ほど過ぎたある日。

フォルテ
「何も起きんな…。リューリにもこっち来るなと言ってしまったが、そろそろ良いか?」
「何も起きんな…。リューリにもこっち来るなと言ってしまったが、そろそろ良いか?」
その時、部屋の中で何かが光った。
というよりその光が僕の前で浮かんでいた。

フォルテ
「なんだ?」
「なんだ?」
『ようやく誰かを来させる気になったか?』
浮いている謎の光の玉から響く声。

フォルテ
「おわっ!?だ、誰だ!?」
「おわっ!?だ、誰だ!?」
『誰とは…ふ、そうだな。教えてやってもいいぞ』
現れたのは、黒髪で、赤い目をしたローブを着た男。
コイツは一体…?いやちょっと…僕に似ている気もしなくもない。
ドッペルゲンガーというヤツか?それならもう少し似ているはずだが…。
『僕はお前と<同じ者>だ』

フォルテ
「同じ者…?どういう意味だ?確かに少しは似ているが……」
「同じ者…?どういう意味だ?確かに少しは似ているが……」

『同じ者としか言えんな。お前だけではないということ。
そしてお前は――よく似ている。僕の相方にな』

フォルテ
「そいつも僕と似ている、のか。よく分からんが…お前がピアスの送り主だな?」
「そいつも僕と似ている、のか。よく分からんが…お前がピアスの送り主だな?」
『それ以外どうと言えるんだ?』
なるほど。やはりこいつが送ってきたのか。

フォルテ
「…このピアス、呪具のひとつだろう。僕が付けるように仕向けてある――」
「…このピアス、呪具のひとつだろう。僕が付けるように仕向けてある――」

フォルテ
「そして間違ってリューリやキャロが付けたりしないように施してある」
「そして間違ってリューリやキャロが付けたりしないように施してある」
『フッご名答だな。名探偵。そこまで若いお前がそこまで気づけているとはな』

フォルテ
「(若い…?)これの効果を教えてくれ。僕だって理解せねば何もできん」
「(若い…?)これの効果を教えてくれ。僕だって理解せねば何もできん」
『簡単だ。それは水晶を通じてお前の耳になる。つまりお前が話したことも聞こえた言葉もこちらには聞こえる……。
なかなか面白いだろう?』

フォルテ
「全くもって面白くはない。だが良いのか?」
「全くもって面白くはない。だが良いのか?」

フォルテ
「そうなると例えばこれから食べるパンケーキを味わっている時にお前は味わえないということだ」
「そうなると例えばこれから食べるパンケーキを味わっている時にお前は味わえないということだ」
そういえば昼はパンケーキだったなと思い出す。
『何だとぉ!?パンケーキを食うのだけは禁止だ!!!』

フォルテ
「同じ甘党のようだな」
「同じ甘党のようだな」
『ちが…!ふんっ!パンケーキならラ・ビアンコでいっぱい食べてやる…!!』

フォルテ
「……メイプルシロップたっぷりでバターを乗せて、ふっくら焼き上げたパンケーキ…」
「……メイプルシロップたっぷりでバターを乗せて、ふっくら焼き上げたパンケーキ…」
『お前!!!それを言うなぁ!今日は帰る!!』
そう言って涙目で去っていった。
パンケーキ好きだったかもしれない。僕は…夜はパエリアにしておこう。
静まった塔。塔と言っても二階までしかないが…。なんか悪い事してしまったかもしれない。
今度来たらパンケーキでも焼いてやるか。