Eno.56 光聖者フォルテ ◇ピアス - はじまりの場所
リューリ
「フォルテ、貴方にお届け物です」
「フォルテ、貴方にお届け物です」

フォルテ
「ん?何か頼んだか?」
「ん?何か頼んだか?」
リューリ
「いえ、えーとビアンコ街からだそうですよ。ほらこれ」
「いえ、えーとビアンコ街からだそうですよ。ほらこれ」
グレーの封筒の中身をあける。中身は全く同じ赤いピアスだ。

フォルテ
「ビアンコ街?おお、赤いピアスか…」
「ビアンコ街?おお、赤いピアスか…」

フォルテ
「(おかしいな…これを付けろと言われている気がする)」
「(おかしいな…これを付けろと言われている気がする)」

フォルテ
「リューリ、これを保管しておいてほしい。落としたらドーナツ100個分の価値を無くすぞ。売るのも無しだ」
「リューリ、これを保管しておいてほしい。落としたらドーナツ100個分の価値を無くすぞ。売るのも無しだ」
今付けている赤いピアスを外してリューリに手渡した。
これは特に効果のないアクセサリーだ。魔法道具なしで生きていけなかったら困るからな。
リューリ
「なんと素晴らしいピアス!これは光聖者の残した展示品ですね!」
「なんと素晴らしいピアス!これは光聖者の残した展示品ですね!」

フォルテ
「お前ーー!いつでも僕に渡せるようにしておけー!」
「お前ーー!いつでも僕に渡せるようにしておけー!」
リューリ
「ええ、ええ。心配しないでください。私がしっかりと保管しておきましょう」
「ええ、ええ。心配しないでください。私がしっかりと保管しておきましょう」

フォルテ
「頼んだぞ」
「頼んだぞ」
リューリ
「はい!もしこのピアスを『ルミナス・カーニス』の物にするのであれば喜んでしますからね」
「はい!もしこのピアスを『ルミナス・カーニス』の物にするのであれば喜んでしますからね」

フォルテ
「結局お前のものじゃないかーー!」
「結局お前のものじゃないかーー!」
そういうわけでこれを付けておくことにしよう。
このピアスかこの封筒か…かかった魔法が強い。リューリは特に感じてなさそうだ。
相手は何をする気なんだ?