Eno.619 《花石細工師》アラリック  行動記録02 - はじまりの場所

道が拓かれたらしく、数日遠征に行った後、また一番落ち着くところに帰ってきた。

まずは遠征前の出来事を記そう。

とても面白い男と出会った。
まず名前が面白い。103だ。彼は名前に頓着しない。私と逆で、記憶があるから個として存在を確立していて、どんな名前でも自分を自分と言えるそうなのだ。眩しささえも感じた。
とびきり賢かった。花石細工のことをすぐに理解してくれた。
また酒が飲める。私と同じ酒を飲んでくれたのは本当に嬉しかった。
彼の人相書も描いておく。


アラリック
「……ん? 103は犬なのか? 狼なのか? 水生生物のような感じもある……」

アラリック
「まぁ記憶にあるままを描いておけばいいか。文章である必要はない。」


また共に酒が飲めたらなと思う。


あと、猫くん先生が風邪を引いて弱っていた。
そんな先生に肉を高値で売りつける男がいたので思わず止めてしまった。
止めてから商売の邪魔をしてしまったと知り、猛省した。
今後、もし彼から何かしらの入り用を申し付けられたら、必ず受けるように。
彼の人相書も描いておく。

アラリック
「…………おじさん 」


私はどうやら『おじさん』だったようだ。お兄さんかと思っていた。
次もし記憶を失ったら、私よ、自分がおじさんである認識を持っておいてくれ。



アラリック
「……あとは。」


マイトにスキットル酒無限湧き神器を作ってもらった。
夢のような容器だ。水と木の枝だけで酒を作れる。酒精濃度も好きに調節できる。追加素材で風味を変えたりも出来るらしい。
彼女は神様なのでは?と思ったが、そんな彼女でも神は遥か先の存在のようだ。『鏡の向こう側』に超えたというマイトですら、届かないのか。

マイトは星になった家族を探しているらしい。私に出来ることなど微々たるものだろうが、持っている石、出会う石、全てに聞いてみようと思う。少しでも彼女が一番星に届く距離が近付くように。


アラリック
「書きたいことが多すぎるな」


他にもまだまだあるが、また今度書くことにしよう。









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