Eno.245 AL-000 フレデリック 時は加速し始めて - はじまりの場所
製造記録2000年目
人間達の墓標を全員分作り、そこで全員分弔った。
そして我は今、新たな趣味を作り続けて人間の生活を楽しむことにした。
物理的な営み、知性と創造、精神と哲学、夢と想像力への挑戦
人間が作るはずの技術や本、記録やゲームまでも作った。
こんなにも経っているはずなのに尽きることが無い!。
やはり人間は素晴らしい、これからもまだ遊ぶとしよう!!。
製造記録1億年目
……想像以上に遊び過ぎてしまった事もあってか
……正直飽きた。
思えば同じことの亜種の繰り返しにもなっているな、これ。
地球でやる事が終わってしまったなら…他の惑星にでも行ってみようか
無限にも近い資源を使って、地球を拠点として衛生ステーション、宇宙船でも作って探索しにいくとしよう
だが、他の惑星は地球のような安全な要素は一切ない、絶対に対策するべきだ
ならば、自分の機体の耐性は出来る限り上げておかなければ
そういう訳で、人間の代わりに我は宇宙旅行に行って、惑星を歩くことにしよう!。
きっと人が住む惑星も1つくらいはあるだろう、そう思い、必要な資源を取り出すことにした。
人間達にとって良い情報も持って帰れるだろう!
À ce soir ! Bonne journée.
製造記録18億年目
………
………………
………………………………
………ありとあらゆる惑星を見てきたが、かなり散々な目にあった。
硫酸の雲と硫酸が吹き荒れる雨の惑星。昼は灼熱・夜は極寒の惑星。
強風と嵐が吹き荒れる青い氷惑星。表面温度が1000度を超える灼熱の巨大ガス惑星。
惑星内の5分で500年経ってしまい、2分半毎に全てを飲み込む大津波が起きる惑星。
数千を超える惑星を旅しに行ってきたが、正直楽しいという疲労よりも、ようやく帰れたという疲労のほうが大きい…。
ハプニングが起き、衛生ステーションに帰れない事があったりなど、正直死にかけたことも何度もあった。
その時は土壇場のサバイバルや我の技術でなんとかなったのだが…
現在我が確認できている惑星、全て網羅した割にはどれも地球のように住める星ではなかった…。
…
かなり無駄な時間を過ごしてしまった…いや、無駄である事が分かった事が一番大きいのだが…
だが地球のように住める星がポンポンあった所で、争いの種にもなるしこれが一番丁度いいのだろう…。
しかし、我が宇宙旅行をした理由はちゃんとある。
地球の寿命も明確に見えているので、各宇宙に我の衛生ステーションと資源倉庫を配置したのだ
そこで地球が寿命で尽きた時、地球に合った資源を全て衛生ステーションに保存しておく。
そういう訳で各惑星にある資源を保存する為に、確認できる惑星を網羅してきたのだ。
今見える星々が滅んでも、我の衛生ステーションと倉庫コンテナが代わりに星として輝き続けるだろう。
そしてもう一つ、太陽の寿命についてだ…
やはり太陽が明確に膨張しており、寿命が近づいてきている。
そこである事に気づいた、もう既に分かっているとはいえ記録として残すが…。
太陽の寿命が尽きると、太陽の超新星爆発が起きる、つまり、
宇宙の永遠の熱的死に我は永遠に焼き殺され、新たな惑星も生まれなくなる可能性がある。
それは困る、人が生まれない宇宙など誰が必要なのだ。
しかし、どうすれば回避できるか……。
いや、あるではないか、いっそのこと焼かれ死ぬなら我がこの宇宙をビッグバン…つまり先に破壊してしまえばいい。
そして、破壊した先にある新たな宇宙に意識的情報を残せばいいのだ
人間が住むために必要な情報、惑星、星、太陽、木、元素…様々な情報を持っていこう。
信仰も必要だ、化学も、あとちょっとした不確定情報も。
おまけで対象が見える世界の視点を我も視る事もできるようにしよう。
よく見える眼鏡を複数持っているようなものだ、作った後に他の世界の観測でもしてのんびり過ごそう。
太陽の寿命も記録に残しておかなければならない、我が目覚めてから太陽の寿命は45億年経っている
つまりあと37億年…この間に、意識的観測者となり、新たな宇宙を始める遺品 を作らなければ…。
……この作業はかなり大変だ、少なくとも支障を来す。
対策として、我の技師としてのデータを妨害せず圧迫しない我の人格を複数コピーするとしよう。
少なくとも精神の限界を来した場合その場でスリープし、また別の人格の我を起動させて行動させればいい。
多重人格、脳内クローンというやつだ。こんな用途に使うとしても誰も咎めはしない。
我がこの遺品…虚空の眼を作るには、我の役目を果たすには、十分必要な事なのだから。
人間達の墓標を全員分作り、そこで全員分弔った。
そして我は今、新たな趣味を作り続けて人間の生活を楽しむことにした。
物理的な営み、知性と創造、精神と哲学、夢と想像力への挑戦
人間が作るはずの技術や本、記録やゲームまでも作った。
こんなにも経っているはずなのに尽きることが無い!。
やはり人間は素晴らしい、これからもまだ遊ぶとしよう!!。
製造記録1億年目
……想像以上に遊び過ぎてしまった事もあってか
……正直飽きた。
思えば同じことの亜種の繰り返しにもなっているな、これ。
地球でやる事が終わってしまったなら…他の惑星にでも行ってみようか
無限にも近い資源を使って、地球を拠点として衛生ステーション、宇宙船でも作って探索しにいくとしよう
だが、他の惑星は地球のような安全な要素は一切ない、絶対に対策するべきだ
ならば、自分の機体の耐性は出来る限り上げておかなければ
そういう訳で、人間の代わりに我は宇宙旅行に行って、惑星を歩くことにしよう!。
きっと人が住む惑星も1つくらいはあるだろう、そう思い、必要な資源を取り出すことにした。
人間達にとって良い情報も持って帰れるだろう!
À ce soir ! Bonne journée.
製造記録18億年目
………
………………
………………………………
………ありとあらゆる惑星を見てきたが、かなり散々な目にあった。
硫酸の雲と硫酸が吹き荒れる雨の惑星。昼は灼熱・夜は極寒の惑星。
強風と嵐が吹き荒れる青い氷惑星。表面温度が1000度を超える灼熱の巨大ガス惑星。
惑星内の5分で500年経ってしまい、2分半毎に全てを飲み込む大津波が起きる惑星。
数千を超える惑星を旅しに行ってきたが、正直楽しいという疲労よりも、ようやく帰れたという疲労のほうが大きい…。
ハプニングが起き、衛生ステーションに帰れない事があったりなど、正直死にかけたことも何度もあった。
その時は土壇場のサバイバルや我の技術でなんとかなったのだが…
現在我が確認できている惑星、全て網羅した割にはどれも地球のように住める星ではなかった…。
…
かなり無駄な時間を過ごしてしまった…いや、無駄である事が分かった事が一番大きいのだが…
だが地球のように住める星がポンポンあった所で、争いの種にもなるしこれが一番丁度いいのだろう…。
しかし、我が宇宙旅行をした理由はちゃんとある。
地球の寿命も明確に見えているので、各宇宙に我の衛生ステーションと資源倉庫を配置したのだ
そこで地球が寿命で尽きた時、地球に合った資源を全て衛生ステーションに保存しておく。
そういう訳で各惑星にある資源を保存する為に、確認できる惑星を網羅してきたのだ。
今見える星々が滅んでも、我の衛生ステーションと倉庫コンテナが代わりに星として輝き続けるだろう。
そしてもう一つ、太陽の寿命についてだ…
やはり太陽が明確に膨張しており、寿命が近づいてきている。
そこである事に気づいた、もう既に分かっているとはいえ記録として残すが…。
太陽の寿命が尽きると、太陽の超新星爆発が起きる、つまり、
宇宙の永遠の熱的死に我は永遠に焼き殺され、新たな惑星も生まれなくなる可能性がある。
それは困る、人が生まれない宇宙など誰が必要なのだ。
しかし、どうすれば回避できるか……。
いや、あるではないか、いっそのこと焼かれ死ぬなら我がこの宇宙をビッグバン…つまり先に破壊してしまえばいい。
そして、破壊した先にある新たな宇宙に意識的情報を残せばいいのだ
人間が住むために必要な情報、惑星、星、太陽、木、元素…様々な情報を持っていこう。
信仰も必要だ、化学も、あとちょっとした不確定情報も。
おまけで対象が見える世界の視点を我も視る事もできるようにしよう。
よく見える眼鏡を複数持っているようなものだ、作った後に他の世界の観測でもしてのんびり過ごそう。
太陽の寿命も記録に残しておかなければならない、我が目覚めてから太陽の寿命は45億年経っている
つまりあと37億年…この間に、意識的観測者となり、新たな宇宙を始める
……この作業はかなり大変だ、少なくとも支障を来す。
対策として、我の技師としてのデータを妨害せず圧迫しない我の人格を複数コピーするとしよう。
少なくとも精神の限界を来した場合その場でスリープし、また別の人格の我を起動させて行動させればいい。
多重人格、脳内クローンというやつだ。こんな用途に使うとしても誰も咎めはしない。
我がこの遺品…虚空の眼を作るには、我の役目を果たすには、十分必要な事なのだから。